YASHICA EZ F924 トイデジカメ

 　
エグゼモードより取得されたYASHICAブランドで販売されていたトイデジタルカメラの最終機種らしいYASHICA EZ F924です。YASHICAブランドのトイデジは参入したころのEZ F521で話題となり、それなりに名の知れたトイデジブランドとなったようですが、展開メーカーの都合もあり1200万画素ほどで新機種の発売は止まってしまいます。エグゼモードそのものが自社ブランドの製品発売を止めてしまい中国aigoの販売権をエグゼモードの会社であるドリーム・トレイン・インターネットが取得したことによりaigo日本進出としてaigoブランドに絞って商品を販売していたみたいですが、うまくいかなかったのか現在は新規開発や販売はされておらずサポートのみとなっているみたいです。

YASHICA　　9.1 MEGA PIXEL　
トイデジの特徴として大抵仕様が同じ兄弟機の異なるブランド商品が存在するというのがありますが、このYASHICA EZ F924にも同じような機種があるそうな。形状は廉価デジタルカメラのように電池収納部が出っ張っていてグリップとなっているような感じです。ゴムのようなものが貼られていたのか黒い部分にはホールド感を高める加工がされています。トイデジといえばレンズ周りのデザインが変なことが多いですがこのデジタルカメラはヤシカだからなのかは知りませんがある程度高級に感じるような仕上げとなっているので満足です。
メーカーが高精細なイメージセンサー採用と謳っているだけあってか9.1 MEGA PIXELと画素数の表記がされていました。この頃になると普通の高価格なデジタルカメラは買いたくないので激安なトイデジタルカメラを…　といった需要はほとんど無くなっていたと思われますが、やはり一部では激安に釣られてトイデジという事を知らずに購入して普通の使い方が出来ずに後悔というケースが…

大きくて立派なYASHICAロゴが背面には配置されていてどこのブランドなのかをアピールします。

液晶モニターはトイデジタルカメラでも2.4型 TFTカラー液晶と随分と豪華になっていますが画素数が圧倒的に足りないのと屋外では全く見えなくなってしまうということでマクロを合わせるのはかなり困難です。トイデジ標準仕様のパンフォーカス・単焦点レンズということで適当にAFに任せるというわけにもいかずかなりマクロで綺麗に撮るのは難しいですがマクロ以外の撮影時の構図確認などは問題ありません。
UIは一般的なデジタルカメラと比較すると面倒なものとなっていますが、それでもトイデジとしてはかなり使いやすいほうで日本語の誤字等も見られません。ボタンの効きがイマイチだとか処理が遅くてもたつくなどといった障害はありますが使う気にさせない程ではないのでどうにかなると思います。シーソー式のズームボタンもありますが、これはレンズを見ればわかる通りデジタルズームのボタンなので余程の緊急時以外は使わないほうが良さそうです。ですが再生時で画像を拡大確認する際にワンタッチで拡大できるのは助かります。
十字キー？は↑が録音ボタン、→がフラッシュ設定、↓が露出補正(アイコンは削除のゴミ箱)、←がセルフタイマー設定と分かりやすいような分かりにくいような微妙な配置です。中央のボタンはMENU及びSETで設定時などに使います。

単焦点でパンフォーカスとトイデジレンズなのでこの形状なのが当たり前なのですが、こうやってみるとやはり一切の出っ張りが無いというのは違和感があります。普通のデジタルカメラにありがちな天面にメーカーや機種名の表示といったものはありません。シャッターボタンはパンフォーカスなので半押しは無く全押しのみとなります。電源ボタンは３秒ほど長押ししないと起動しませんのでシャッターチャンスが短い場合は困るかもです。

パンフォーカスレンズのため焦点距離切替スイッチがありますが他のトイデジと同じように側面に配置されていました。USB端子はミニB形状と汎用性に優れた形状が採用されています。専用ソフト必須で画質もそんなによくない、電源は本体に入れられた電池から供給とあまり使い勝手がよくないので使わないかもしれませんがPCカメラとして使う際にはUSBケーブルでパソコンと接続しなければならないためUSBケーブルを自分で選べるこの形状は助かるかもしれません。

　　　　　　　　　　　　　　　　　YASHICA LENS　　　f=7.5mm 1:3.2　
　
エグゼモードのヤシカデジタルカメラとしては珍しいYASHICAブランドのレンズとなっていました。エグゼモードの場合、YASHICA LENSとなっているのは何故かトイデジタイプの機種のみであり、CCDに光学ズームレンズ搭載といった普通のデジタルカメラにはYASHICA LENSという銘柄は使われていません。この辺の商標の扱いは契約で定められていたのでしょうか。YASHICA LENSと銘打つだけあって固定焦点レンズ2層グラス + 3層プラスチック + IRカットフィルターとガラスレンズが２層も使われた豪華なレンズ？となっています。プラスチックレンズは普通のデジタルカメラのズームレンズではまず使わないこともあって安物のマイナスイメージがありますが、意外と携帯電話の超薄型レンズユニットなどでも使われていたりするのです。さすがに光学性能はガラスに敵わないと思いますけど。ヤシノンや往来のヤシカレンズと同等な性能なわけがないYASHICA LENSですがやはり銘柄があるのとないのでは気持ちに差が出るのです。無難にAutoFocus Lensなどと書かれているより銘柄やブランド表記の方が面白くて使う気になるので。

上でかなり書いている気がしますが、やはりトイデジなので固定焦点の単焦点レンズとなります。パンフォーカスというだけあってピントが甘めになりがちな場面もありますが、基本的に風景などは気にせずシャッターボタンを押せばピントは合っているので気にしないで使えると思います。マクロ撮影が中々美しいのもこのYASHICA LENSの特徴なのですが本体の仕様的にマクロ撮影は中々辛いというのが残念なところですがトイデジなので仕方がありません。また、トイデジということで安定のCMOSセンサー搭載でシャッターが存在しないため露光中にカメラを動かすとグニャります。わずかにグニャらせたり、思いっきりグニャらせたりして加工では出せそうにもないアートのような写真撮影も可能というのがトイデジの特長ですが、普通に使う場面ではシャッタータイムラグがものすごく長くて動かしてはいけないということでマイナスポイントになってしまいます。

YASHICA　　　　EZ F924
エグゼモード株式会社　　　　　MADE IN CHINA　

まだエグゼモード株式会社がドリーム・トレイン・インターネットに吸収される前の製品なので社名表記もエグゼモード株式会社となっています。この後エグゼモードは吸収されてドリーム・トレイン・インターネット株式会社　エグゼモード事業部となりエグゼモードでの自社開発・製造は終了することとなります。その際にAGFAPHOTOブランドはGEのデジタルカメラ会社なGeneral Imaging(ジェネラルイメージング)に譲渡されたのですがそれは別のお話です。
社名・ブランド表記と型番や原産国表記、シリアルナンバー以外に表記が無いという超シンプル表記ですがこれもトイデジタルカメラだからでしょうか。

トイデジタルカメラだけあってさすがに三脚穴はプラスチックですが中央付近に配置されていて立派だと思います。もともとレンズや使用部品的にかなり軽量なので端に配置されていてもコンパクト三脚以外では倒れたりしなさそうですが中央に配置されていた方が何かと使い勝手が良いのです。

使用電池は単３形電池を２本、記録メディアはSDカードでありSDHCカードに対応しています。

トイデジといえばコンパクトボディを実現するためなのか単４形電池を採用する傾向があり、それで単４形を３本などといった中途半端な本数になって充電池などを使う場合は余ってしまう事もありましたがこのEZ F924は単３形電池を２本と随分オードソックスな仕様なので助かります。アルカリ電池とニッケル水素電池以外は絶対に使用しないでくださいとHP上には記載されていますがこれはマンガン乾電池を使うなという意味でしょうか。どちらにしても明確に禁止されているのでリチウム電池を使おうがニカド電池を使おうが保証外になってしまうと思いますが。
電池と記録メディアスロットの蓋はかなり出来が良く、スムーズに開閉できるので割れる心配もなさそうです。画像では充電式EVOLTAが入っていますがその他のニッケル水素電池でも全く問題なく動作する代わりに使用電池の設定などといった項目が無い故に寿命判定をアルカリ乾電池の基準でしているのか充電直後でもない限りいつも電池メーターが１つ減った状態で表示されていました。専用リチウムイオン電池と違ってニッケル水素電池の残量判定は中々精度がいまいちな事が多いのでこんなものでしょう。

 

 

AWBとAEはトイデジ故の精度なのかよく外して変な色になったり、真っ白に飛んでしまうことがあるのですが、トイデジタルカメラの安いCMOSセンサーとパンフォーカスレンズとは思えないほどの画像も普通に撮れたりします。やはり使い勝手などはCCDにズームレンズな普通のデジタルカメラには敵いませんが画質面や個性的な性能等は秘めているものがあると思います。CMOS特有のグンニャリ写真の他に普通に手ブレすることも多いのですがCMOSは元々暗所に弱いものなので仕方がありません。

YASHICA　EZ F924
メーカー	YASHICA
	エグゼモード株式会社　　MADE IN CHINA
発売	2008/08頃
メディア	SD/SDHCカード、内蔵メモリ16MB
センサー	1/2.3型 912万画素CMOSセンサー
レンズ	単焦点パンフォーカス　Ｆ3.25 1：3.2
モニター	2.4インチ　TFTカラー液晶
電源	単３形アルカリ乾電池（ニッケル水素電池可）
手ブレ補正
バージョンアップ
価格	オープン
その他	トイデジ、
ISO	AUTO/100-800
F値	f:3.2
光学ズーム	─
レンズブランド	YASHICA LENS
ファインダー	モニター
動画	VGA/QVGA　Motion JPEG
MF	─
GPS	─
タッチパネル	─
対応容量上限	？
カラー	ブラック
フラッシュ	内蔵
アクセサリー接点	─
ドライブ	静止画/連写/動画/音声記録
シーンモード	オート / スポーツ / 夜景 / ポートレート / 風景 / 逆光
デジタルズーム	８倍

価格：1500円(保証付き)
状態：日付リセット