2016年8月29日月曜日

SHARP DD10III 静止画カメラユニット (VL-DD10用)

 
デジタルスチルカメラとはちょっと異なりますが、世界初のユニット分離型デジタルビデオカメラとして発売されたシャープ VL-DD10用の静止画カメラユニットです。従来のデジタルビデオカメラではビデオ撮影の場合、静止画程の画素数と画質が問われない事で小さいCCDやビデオレンズを使っていたため、ビデオカメラでの静止画画質は悪かったのをユニットを別にして両方の高画質を狙ったものがVL-DD10になります。ということでこの静止画カメラユニットとビデオカメラとして使う動画カメラユニットのDD10IIが付属していたのです。

購入価格は108円
こんなものをバラ売りしても仕方が無いと思うのですが、これが青カゴの売り方なのでしょう。動画カメラユニットは本体にくっ付いていたのですが…



外見はコンパクトデジタルスチルカメラをそのままグリップ化したような感じで普通です。ビデオカメラといえば当たり前のように光学10倍ズーム以上ですごく明るいレンズだったりしますが、このDD10IIIでは静止画用のレンズなため光学3倍ズームと控えめのようです。シャープは完全なデジタルスチルカメラを販売していましたが、いつの間にか止めてしまってデジタルビデオカメラであるビューカムシリーズのみが残りました。そのビューカムもいつの間にか消滅してしまうのですが。



背面
操作系はビデオカメラに取り付けるので親指で操作する前提となっている為、階層化の進んでいない若干扱いにくいUIです。その割にはA/S優先モードがあってマニュアルモードまであるという本気っぷりですが。光学ズームはもちろんフラッシュやこのユニットからMini DVの動画再生操作も可能です。このユニットで撮影した静止画はMini DVテープに記録されるのではなく内蔵のSDカードスロットに挿入したカードに記録されます。仕様上か大容量のSDカードが使えないらしく、2GBどころか2桁MBのSDカードでないと厳しい感じでした。256MBのカードでも使えないことは無いですが、書き込みが異常に遅くなって他の操作ができないほどになります。64MBと128MBのSDカードでは「メモリーが一杯になりました」として撮影する事を拒否して、まともに使えるのは32MB以下でした。
 
このユニットは独立してUSB接続できます。本体のMini DVに記録されたビデオを静止画カメラユニットのUSBからパソコンに取り込んだりは出来ません。SDカードをストレージとしてUSB 1.1で接続するようです。




3X OPTICAL ZOOM
1:2.8  f=7.6-22.8mm  4M PIXELS


特にブランドの無い光学3倍ズームレンズが搭載されていますが、この一般的なコンデジサイズのレンズでF値がF:2.8から不変とかなり明るいのです。この明るさを実現するために画質がある程度妥協されていたりするかも。  撮影時に表示される数値を見てみるとF:2.8-F:4.9が正しいみたいです。これならば普通の明るさなので画質が犠牲ということも無さそうですね。
 
イメージセンサーは420万画素 1/1.8型 CCD 原色フィルターと何故か大型センサーで画素数大きめというハイスペックです。国内第二のイメージセンサーメーカーであったシャープなので自社製の最新センサーを採用しているのでしょうか。




ビデオカメラ本体のVL-DD10に接続して撮影時の状態
ビデオカメラ操作に最適化された独特のUIを除いてほとんどデジカメとして使えるレベルです。液晶モニターもビデオカメラなだけあって大きくてそれなりに綺麗なので重さと大きさを我慢できたらデジカメとして使え…ません、やはり。小さいSDカードしか受け付けないのとMini DVメカの大きさと重さが… 我慢して巨大なスイバルデジカメとして使うのか。



SHARP  VL-DD10専用 静止画カメラユニット  形名 DD10III
シャープ株式会社  日本製

本体から分離したユニットという扱いの為か銘柄表示がありました。本体や動画カメラユニットと同じく日本製です。あくまでムービー特化とスチル撮影特化と切り替えるためのユニット交換なのかGXRのように他のカメラユニットは発売されていません。テレビを見れるチューナーユニットならばありますが。



これはビデオカメラとして使うための動画カメラユニット DD10IIです。動画用のためレンズは小型で明るさもF:1.8と驚異的ですが、やはり動画用なだけあってこれで静止画を取ると残念な画質です。イメージセンサーも1/4型 68万画素(有効画素数 34万画素)と完全にビデオカメラスペックなので当然なのですが。デジカメ黎明期では主にビデオカメラメーカーがビデオカメラのユニットを使いまわしてデジタルスチルカメラを作ろうとした例が多くありますが、上手くいった場合と失敗した場合が分かれているようです。ソニーのデジタルマビカではビデオカメラのレンズユニット技術を流用しながらもある程度は専用設計したのか静止画の画質がそれなりでしたが、日本ビクターの場合はそのまんまビデオカメラのレンズを使ってしまったデジタルスチルカメラ機種の静止画画質は非常に不評だったという例があります。
こちらのユニットにはSDカードスロットが無く、静止画はMini DVテープに保存されるので直接パソコンに取り込むことはできません。デジタルビデオ部に関してはあくまで当時と同じ仕様なのですね。

SHARP DD10III (VL-DD10)
メーカーSHARP
シャープ株式会社
原産国日本製
発売2002/08/08
メディアSDカード/MMC
センサー420万画素 1/1.8型CCD 原色フィルター       
レンズブランド3x OPTICAL ZOOM
レンズ構成
画像エンジン
手ブレ補正
光学ズーム3倍
電池VR-BLN8 7.4V 740mAh
モニター3.0型 12.32万画素
ファインダー
バージョン
ボディ外装金属
価格オープン
その他デジタルビデオカメラユニット、

ISOAUTO / 100-400
F値F:2.8(W)-F:4.9(T) ?
圧縮率ファイン / 標準
動画×
MF
GPS
タッチパネル
容量上限 (大容量は使用不可)
カラーモードカラー/モノクロ
ストロボ内蔵、ポップアップ式
ドライブ連写、ブラケット、ガンマブラケット、静止画

 
価格:108円
状態:故障なし
 

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