2016年8月23日火曜日
FUJIFILM FinePix F30/F31fdのセンサーを分解掃除
センサーダストの混入に定評のある当時ファインピクスシリーズですが、風景などを写すと写りこむ黒い影が気になるので分解してセンサーダストを取り除いてみようと思います。センサーダストとはCCDセンサーの表面やNDフィルターの表面などにホコリなどのゴミが付着して黒い影として映りこんでしまうもので、一般的に絞れば絞る程目立つ傾向にあります。絞る関係上、風景で青空などを写すと目立つ事が多いです。
大事な事ですが当時のファインピクスシリーズは分解防止のためか数か所にY形のネジが使われているので分解するにはY形精密ドライバーが必要になります。
本体、特にレンズ部を専用の機器等を使用しないで分解する関係上本来の精度や写りが失われる事を覚悟して分解する必要があります。それでもあまりにもセンサーダストが酷い場合は分解して掃除したくなるのですが。
どちらも構造に大きな違いはありませんでした。主に変更されたのはデジタル処理部のようでマザーボード以外のユニットはそのままなのでしょう。
黄色○にあるネジを外し、赤○のフレキシブルケーブルを外してマザーボードを外します。左上部のネジは奥にネジがあるので見落とさないように注意です。また、左下部のネジはマザーボードを抑える金具も一緒に固定されているのでネジを外すと取れてしまうため画像を撮るなどしてどのように取り付けられていたか覚えておきましょう。中央のネジのすぐ下にはバッテリースロットカバーの開閉センサー用タクトスイッチがあり、マザーボードを組み付ける際にこのスイッチがボディに干渉しがちです。このスイッチが壊れてしまうと使い物にならなくなるので、組立の際にはタクトスイッチを引っ掛けないように注意して組みます。
中央のフレキはレンズユニットからのケーブルですが、基盤に穴を開けてまで表面に接続しているのはノイズ対策かなにかなのでしょうか。外すのは簡単ですが、組み立てるのは穴を通して接続しなければならないのでちょっと難しいかもしれません。これらのフレキシブルケーブルは1つでも折ったり、切ったりしてしまうと動作しなくなるので丁寧に扱いましょう。折り曲げただけで断線してしまうような繊細なものなので気を使います。
背面部は液晶モニターと操作部が一体化されていて、中央下部のフレキで接続されているので分解する際はボディ外装のネジを外してボディを切り離す前にこのフレキを外す必要があります。このフレキを外さないまま無理やりにボディを切り離すとフレキは千切れて液晶モニターと操作ボタンが不動に…
2つのネジを外すとセンサーを抑えている金属のプレートが外れるので、それを外すとやっとCCDセンサーを外せます。ここにブロアー等で清掃すればセンサーダストが取れるのですが、一緒にあるNDフィルターや黒い枠のようなものを吹っ飛ばしてしまうとやはりまともに写らなくなるので注意です。また、清掃が終わって組みなおす際にセンサー押えのネジ締めが甘かったりすると片ボケなどになってしまいます。ブロアーを吹きかけてもダストが撮れずに影が写りこんだままの場合は丁寧にセンサー表面を綿棒などで掃除して最後にブロアーを吹きかけると良いかもしれません。
取り外したマザーボードの裏側です。フラッシュ用のコンデンサーの端子が露出しているので感電に注意です。フラッシュチャージされている状態で端子を触ると約300Vで感電するのでかなり痛いです。他の部品等に接触してショートすると大きく火花が出て故障してしまうこともあるので扱いは気を付けましょう。一番いいのは抵抗などを使って事前にコンデンサーを放電させておくことなのですが。完全に放電は出来ませんが、フラッシュ撮影をしてチャージを始める前に電池を無理やり抜いて電源を落とし、再生モードで機能して電源を切ってレンズを収納するというやり方もありますが…
あとは各部を注意して組み立てるだけです。フレキの差し込みが甘かったり、ストッパーをしていない場合は動作しないので、組み立てて動作しなかった場合はフレキをチェックしてみるとどうにかなるかもしれません。
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