2016年2月7日日曜日

SHARP COMPET CS-1118 蛍光表示管式卓上電卓


いかにもレトロな雰囲気を漂わせてるこの電卓では現在ではまずお目に書かれない表示蛍光管(VFD)を使用した昔の電卓です。現在傘下入りや買収で話題となっているSHARPブランドな電卓になります。
ドフになぜかカー部品のカゴに入れられていました。価格はVFDの電卓としてはかなり安い540円です。何故かオークションではこういうVFD式の電卓がありがたられているのか価格が上昇気味であり、同じ機種が3000円で落札されていたりというよく分からない状況です。現在ではまず見かけない類の製品なのでプレミアが付いているのでしょうか。
 
こうやって画像で見ると現在の電卓とそう違いは無いように見えますが、実際はかなり巨大で重いこと、表示部が前述のとおり表示蛍光管なこと、表示部が斜めになっていて完全に卓上用として作られていること、電源スイッチが物理的なスライド式ということなど結構違いがあります。
 
SHARP  COMPET  CS-1118   10 DIGIT 
このCOMPETというのはシャープ製電卓のシリーズ愛称だったみたいです。CS-1118という型番で調べてみましたが、情報がほとんどないため販売年代等は不明ですが形式的に70年代~80年代前半と思われます。
 
 
  
VFDなので表示する数字が強い光を当てるとVFDが発光していなくてもはっきり分かる感じです。桁数切替えスイッチが物理スライド式というのは現在の電卓でもよく見かけますが、電源スイッチまでスライド式というのはまず見かけません。これは現代の電卓は小型太陽電池モジュール+CR2032等のリチウムコイン電池程度の電源で使用できるほどの省電力でつけっぱなしにしても電池の消費がほとんど気にならない程度でオートパワーオフ式になっている為なのであり、この電卓では消費電力が大きい、そもそもオートパワーオフなんてないという事からスイッチが付いています。
 

 
  
ELECTRONIC CALCULATOR
CS-1118
RATING :  6V  (DC)   0.24W
      (USE BATTERY 1.5V x 4  OR AC ADAPTOR EA-11E)
 
SHARP CORPORATION     MADE IN JAPAN
 
裏面は卓上用なためかかなりスッキリしているデザインです。社名表記はシャープ株式会社、日本製となっています。製造固有番号が3ケタなのは珍しいような。
後述しますが単3形電池を4本も使用して消費電療は0.24Wという低いような高いような数字です。ACアダプターが用意されていたようで型番はEA-11Eとなるようです。
 

  
裏面の仕様書き通り電源は単3形電池を4本か6VのACアダプターを使用します。この電池の分重量が増えてしまい、かなりずっしり来るので卓上ではなく手持ちではあまり使いたくない重さです…
電卓なのにACアダプターとはどうなのよ?と現在の感覚からは思われそうですがVFD表示故に当時はこれが常識だったのでしょう。携帯式で電池4本にACアダプターだと困りますが、卓上用では特に問題なさそうです。乾電池を使っていて電源を切り忘れたなんてなったら電池代がすごいことになりそうですが。それにVFDは名前のように蛍光灯のように消耗して輝度が下がってきますのでつけっぱなしは厳禁です。このVFDの輝度低下というのは使いこまれたオーディオ機器等でもよく見かけられる現象です。
 
 

  
左が当機種CS-1118、上が80年代前半と思われる同社の携帯式液晶電卓なEL-219、右が2年ほど前に購入した同社の液晶卓上式電卓であるEL-M334です。現代式のEL-M334は当たり前かもしれませんが税込計算が可能で税率も変更可能などといった便利な機能が付いているうえに液晶も大きいです。
ちなみに重量は古い順ほど重いといった感じで徐々に軽量化されていることがわかります。携帯式のEL-219ですらコイン電池ではまだ駆動できなかったのか単3形マンガン乾電池が1個入っていたくらいなのでソーラーとコイン電池で大きな液晶付きを駆動できてしまう現代品はかなりすごいのではないのでしょうか。
ちなみにEL-219に入っていたマンガン乾電池はあのレアなシャープ紙巻電池だったりします。添付用で切れるまでに電卓が使われなくなったパターンでしょうか。
 
 


蛍光表示管の電卓は数字が直接独特な緑色で光る感じです。液晶式のように数字が出てくるという感じではありません。
数字自体が発光するということでキー操作さえできれば暗い場所でもかなり使えるのではないのでしょうか。この個体は画像のとおりVFDの劣化による輝度低下等もなく完動品なのでした。かなりお買い得です。
計算も他の電卓と同じ数字を計算しても狂っていなかったので普通に使えます。最も最近はこんな感じの電卓ではなく関数電卓を使ってしまうことが多いのですが。関数電卓は計算中の数式が表示されて過去の計算結果まで遡れるというのが便利すぎて…

  
 

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