コニカミノルタの高倍率コンパンクトズームシリーズであるDiMAGE Zシリーズの3代目なKONICA MINOLTA DiMAGE Z3です。先代と初代はコニカミノルタ販売ながらもMINOLTA単独ブランドでレンズもオリンパスOEMっぽいものが使われていましたが、このZ3からはKONICA MINOLTAブランドとなってレンズもズーム倍率が2倍伸びて自社製っぽくなりました。
購入価格はドフで1600円
ハードオフは普通に新しい中古機も置いてあるのですが、これのように年式が古い物も安価でジャンクではない中古として販売しているのでよく分かりません。ジャンクでもっと高い物も普通に販売されているのですが。
デザインはDiMAGE Z1、Z2とほぼ同じですがカラーバリエーションに黒が追加されています。黒色のボディとKONICA MINOLTAのグローブマークが合っています。グローブマークといっても元々はミノルタのOマークなのですが。
電池スロット部兼グリップとレンズ部が出ていてその中間が窪んでいるという所謂ネオ一眼と呼ばれる形状をしています。レンズキャップはツメで固定する方式ではなくキャップを被せる式なので、もしかしたらバッグの中では勝手に外れている事もあるかもしれません。
さすがに2004年発売なので液晶モニターがかなり小さいです。液晶モニターの上にはファインダーが見えますがこれは光学式ではなくデジタルのEVFとなっています。同社のDiMAGE AシリーズはEVFの解像度に拘って光学式と同じかそれ以上に使えるようにしていましたが、こちらは特にそういう部分は無いのでEVFは使い辛いかもしれません。画素数も少ないのでEVFではプレビューでピンボケなのか綺麗に撮れているのかが分からないという問題もあります。この機種ではあくまでもおまけという感じなので仕方がないのですが。
電源ボタンは液晶モニターの下部に付いていて撮影・再生モード切替え、モニターとEVF切り替えと兼用とかなり珍しいものとなっています。丸型の選択ボタンは硬さもちょうどよくて中々操作しやすいです。ユーザーインターフェイスはいままでのDiMAGEシリーズに使われたものとほとんど同じものが使われているのでミノルタユーザーだった方は特に迷わないかと。フラッシュ設定ボタンには各項目を自由に割り当てることができ、メニューから潜っての操作が面倒なカラーモードの割り当ても可能です。
ズームはリングボタンでもなくシーソータイプでもなくスライドタイプです。ホットシューが付いているのでデジタル対応ミノルタフラッシュなどを装着することが出来、内蔵フラッシュよりも大光量を出せます。
12倍ズームということもあって側面もレンズに沿って円形になっています。型番表記はこちらにありました。
DiMAGE Z3 4.0 MEGA PIXELS
12× OPTICAL ZOOM
当時としては10倍光学ズームでさえコンパクトでは珍しいものだったので12倍ズームというのは中々です。
KONICA MINOLTA GT LENS
35-420mm 1:2.8-4.5 (Equiv.135) APO
先代2機種はオリンパスのC-700系レンズのOEMぽかったのですが、このDiMAGE Z3からは画像の通りオリジナル品になったようです。ミノルタ側のレンズブランドであるGTレンズに加え贅沢にAPOレンズとなっています。これだけレンズ部にコストを掛けたものプラス現在の技術の素子と処理技術が加われば最強になれそうですが…
ちなみにどんなにズームしても電源をいれた時点で伸びた長さ以上に伸びません。
イメージセンサーは420万画素 1/2.5型インターラインCCD 原色フィルター付きが搭載されています。高倍率機故にレンズの拘り様に対して標準的なセンサーサイズですが、このサイズでなければイメージサークルの問題で恐らくレンズはもっと巨大化していたかズーム倍率がグッと落ちるのでこれで良いのでしょう。
画像処理エンジンはCxProcess IIが搭載されています。手振れ補正の制御や当時としてはある程度高度な動画撮影性能、比較的高速な液晶モニターの表示などという機能があるのでパワーはそれなりにありそうです。この名称のエンジンは色味があっさりな事が多い気がします。
ミノルタのレンズブランド GTレンズとAPOと書かれていることが分かります。
青くなったミノルタのグローブマークもいい感じです。
このカメラは高倍率ズーム機ということでコニカミノルタ自慢だったCCDシフト形式の手ブレ補正であるAS(ANTI-SHAKE)システムを搭載しているので、少し光量が足りない程度の風景撮影などでは結構手ブレを補正してくれます。被写体ブレは防げないうえに故障の原因になっているというのが何とも残念な感じですが当時は手ブレ補正を積んだデジタルカメラは意外と少なかったのです。このANTI-SHAKEのおかげで故障という個体はコニカミノルタのデジタルカメラの場合、コンパクトデジタルカメラからデジタル一眼レフまで広く存在していたりします…
KONICA MINOLTA TOKYO, JAPAN FC N13656
MADE IN CHINA
このDiMAGE Zシリーズは何故か伝統的に底面に型番が表記されていません。三脚穴からボディまでほとんどがプラスチックとなっていますが安っぽさはあまり感じさせません。
こうやって見るとレンズ部が長く見えます。
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電源は非常に汎用性の高い単3形電池を4本使用します。電池を4本使用するためか電源部はかなり安定しています。
画像の用にニッケル水素電池を使用してみましたが特に不具合などは起こりませんでした。
蓋抑えのツメは3カ所あるので落したりしなければ割れそうにありません。
当時はSDカードの値段が比べものにならない程高かったので一般的には256MB程度が使われていたはず。
画質ですが発色はあっさりではなくコッテリでもない中間的なものに感じます。何しろ10年以上前のデジタルカメラなので当時と同じコンディションかは微妙ですが普通に使えました。出てくる画像は綺麗なのですが何しろより拡大したい高倍率機で約420万画素というと結構厳しいものがあります。
と言ってもAPOレンズなどとまだアナログ部にお金が掛けられていた時代の物なので思っていたよりは良い画を吐き出すかもしれません。ANTI-SHAKEシステムもそれなりに効きます。
さらに使ってみての感想は発色はあっさり目で更に自動では露出がオーバー目になるので色が出にくくなっているという感じでしょうか。といっても一時期の高画素CMOSみたいに変な薄色という訳ではなく上品な薄色という感じでしょうかね。コニカ側は感材メーカーということもあり、デジカメでも色は記憶色に近い部分もあって綺麗に感じられましたが、ミノルタ側は光学・カメラメーカーなのでそれっぽい発色だと思われます。
KONICA MINOLTA DiMAGE Z3 | |||||
メーカー | KONICA MINOLTA | ||||
KONICA MINOLTA TOKYO, JAPAN | |||||
原産国 | MADE IN CHINA | ||||
発売 | 2004/08/06 | ||||
メディア | SD/MMCカード | ||||
センサー | 420万画素 1/2.5型インターラインCCD 原色フィルター | ||||
レンズブランド | KONICA MINOLTA GT LENS APO | ||||
レンズ構成 | 10群13枚 | ||||
画像エンジン | CxProcess II | ||||
手ブレ補正 | イメージセンサーシフト式 (ANTI-SHAKE) | ||||
光学ズーム | 12倍 | ||||
電池 | 単3形 4本 | ||||
モニター | TFTカラー液晶モニター 1.5型 7.8万画素 | ||||
ファインダー | EVF 11.7万画素 | ||||
バージョン | Ver.1.01j→Ver.1.02j→Ver.1.03j | ||||
ボディ外装 | プラスチック | ||||
価格 | オープン | ||||
その他 | ジェットAF、 | ||||
ISO | AUTO(50-200) / 50-400 | ||||
F値 | F:2.8(W)-F:4.5(T) | ||||
圧縮率 | ファイン/スタンダード/エコノミー | ||||
動画 | VGA FINE/VGA STD/QVGA STD | ||||
MF | ○ | ||||
GPS | |||||
タッチパネル | |||||
容量上限 | 2GB (ファームウェアアップデートにより) | ||||
カラーモード | ナチュラル/ビビッド/BW/セピア | ||||
ストロボ | 内蔵 ポップアップ式 | ||||
ドライブ | 静止画/動画/連写 |
バージョンVer.1.03jに更新することによって初めて2GBのSDカードに対応することに注意です。現状では新品で2GB以外のSDカード規格のものを購入するのは困難なのでファームウェアを更新することをオススメします。ファームウェアはケンコー・トキナーのコニカミノルタ製品セルフサポートよりダウンロード可能です。
価格:約1728円 税込
故障:故障なし
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