2016年3月3日木曜日

FUJIFILM FinePix 4900Z


富士写真フイルムがお得意としている?ネオ一眼と呼ばれる機能・大きさが一眼レフっぽいデジタルカメラです。

購入価格は青カゴより324円
当時は十数万円としていた高級デジタルカメラがジャンクとはいえ300円で手に入るとは…
動作問題なし

この4900ZはスーパーCCDハニカム素子の黎明期のモデルで同年にFinePix 4700z、40i、S1Proとどれも評価の高いモデルが発売となっています。どのモデルも高級機でSUPER EBC FUJINON LENS搭載だったり(S1 Pro除く)、値段が5万円以上でコストも掛かっているから画質が悪い方が変なのですが。
レンズキャップはφ55mmの製品が使えます。SIGMAのレンズキャップが付けてありますがレンズキャップなんてブランドはあまり関係が無いので…
メーカー希望小売価格はFinePix 4700zや6800zなどと同じ128,0000円と下手したら冷蔵庫でも買えそうな価格の通りコンパクトカメラのなかでは高級グレードです。現在だったら中古のフルサイズ一眼やレンズキットでそこそこのグレードな一眼が余裕で買えてしまいます。

外観はサイバーショットF3桁モデルほどではありませんがグリップが無ければまさしくレンズのお化け的な外観でいながらもグリップのおかげでホールド感はそれなり。
この巨大なレンズがあの高級レンズという訳なのですよね。
FUJIFILMロゴはポップアップストロボの部分に配置。



裏面が安っぽかったりする高級デジタルカメラも存在しますがこのカメラは裏面も金属製なので高級感があります。液晶モニターが小さいのは仕方が無いですね。
操作性はSHIFTキーを駆使しながらジョグダイヤルで各種撮影設定を変更する当時のフジフイルムネオ一眼なインターフェイスなので慣れれば使いやすいかもしれません。

注意なのが画質やピクセル設定が撮影モードをSETとしなければならない点。
そして最高画質ピクセルはハニカム補間による撮影となるので気になる場合は普通に200万画素級のデジタルカメラとして使えばよいのでしょう。400万画素級と見ればイマイチなのかもしれませんが200万画素で補間無しの撮影では前述のレンズの良さやコストの掛けられたカメラなので悪い写りにはなりません。
何か裏面はDiMAGE Zシリーズっぽいのですよね。もちろんコチラの方が先ですが。
ネオ一眼なので液晶モニターの他にもEVF(液晶ビューファインダー)も搭載されているので日中など明るくて液晶モニターが役に立たない場面でもEVFを使えば見えます。しかし、この個体は何なのかEVFのピントがずれており、調整もできないようなので使い物にならないのが残念なところです。DiMAGE Zっぽいと言っておきながらアレですが、この背面や操作系はやはりファインピクスシリーズ共通のようでどこかで見覚えがあるものな気がします。


 


底面までも金属製ボディ
三脚穴は金属製ですので割れたりすることもないでしょう。プラスチック製の三脚穴が割れたことなんてないですが…
本体左部分の大きなグリップは電池ホルダーのスペースということが分かります。裏面側から見てもレンズの大きさは目立つ。
こうやって底面から見るとレンズユニットのサイズが非常に大きいことが分かります。レンズユニtット部は金属が滑らないように加工されており、ホールド性の向上に繋がっています。グリップとこのレンズユニット部でホールドしますのでこのような加工は指紋付着防止の意味でも必要でしょう。
三脚穴はレンズ光軸上にはないもののボディ中央に配置されているのでバランスは良いかと思われます。ひょっとしたら重たいレンズ部に引っ張られて倒れるかもしれませんが、あまり無さそうです。


Dsc01440_3




DIGITAL CAMERA
FinePix 4900Z 5V
FUJI PHOTO FILM CO.,LTD.
MADE IN JAPAN / FABRIQUE AU JAPON

さすがにこの年代で高級機は日本製…というよりリコーなど国内生産を止めてしまった一部のメーカーなど以外は大体スタンダードクラスでも国産でした。
外部電源兼充電用のACアダプターはセンタープラス5V
一般的に使われているACアダプターのサイズだけあって昔のFinePixに対応しているACアダプターならばほぼ使いまわせるうえに外出時もUSBモバイル電源等で緊急充電や外部電源駆動することも可能です。動作保証外の行為であり、大電流対応のUSB出力ACアダプターを用いなければなりませんが、専用のACアダプターを何個も用意しなくても良いというのも大きな利点なのです。




ズームボタンやMF/AF切り替えは側面のこちらに付いています。

6× OPTICAL ZOOM   FinePix 4900Zoom DIGITAL CAMERA

ズームボタンの横に付いているINFOボタンは情報を表示するボタンです。さらに横にはACアダプターやデジタル端子、ビデオ端子など端子類が隠れています。
このようなレンズユニット側面に操作系ボタンを配置するというデザインはこれまた一部DiMAGEシリーズにも見られましたが、操作に慣れてくると割と使いやすいものとなっていました。ズームボタンの他にフォーカス切替ボタン、情報表示のINFOボタンなどが配置されているので使う機会は多いかと思います。




SUPER-EBC FUJINON LENS
1:2.8-3.1  OPTICAL  6X ZOOM  f=7.8 - 46.8mm

スーパーEBCフジノンレンズとフジノンレンズの中でも高級レンズを搭載、しかもレンズの明るさも6倍ズームにも関わらずF値3.1とかなり明るいです。しかもテレ端とワイド端との差が少ないのも良いです。SUPER EBCとのことて富士フイルム独自のコーティングが施され、余程の悪条件に持ち込まない限りゴーストやフレア等がほとんど見られないという高性能レンズです。専用設計出来るレンズ一体型デジタルカメラのレンズだからなのですが、最廉価の一眼用交換レンズよりも高性能かもしれません。一眼カメラは大抵センサーサイズが大きいだとか、画像処理に優れているという事があるので画質に関しては一眼タイプがほとんど勝ってしまうのですが。それでもこれだけ高性能で明るいのに6倍という光学ズームを達成しているのもレンズ一体型ならではの性能なのです。
大口径のレンズなので付属のレンズキャップをなくしたらレンズキャップ無しになってしまいますが、よほど変な形でもない限り同サイズのサードパーティ製のレンズキャップが使えます。
ちなみにレンズ周りにある銀色のリングはMF用リングで一眼レンズのようにフォーカスを合わせられます。


Dsc01442_2




レンズ側面に刻印されたレンズブランド
SUPER - EBC FUJINON LENS
   1:2.8-3.1 / f=7.8-46.8mm



 
高画素・高感度の証 SUPER CCD HONEYCOM
後期のスーパーCCDハニカムは東芝などに製造委託をしていたそうなのですが、初代世代のスーパーCCDハニカムは自社グループでの製造だったのでしょうか。虎の子の富士フイルム独自センサーとして登場したこのスーパーCCDハニカムは初代世代はまだ搭載機種が少なく、大抵の場合高級機に搭載されるので高性能レンズSUPER-EBC FUJINON LENSや独特な画像処理エンジンと組み合わされ「フィルムメーカーならではの綺麗な発色」と評価されたりもしましたが、逆に画素補間処理について「水増し画素数だ!」と言われたり、ダイナミックレンジが広い故に暗所に発生しがちなノイズについてハニカムノイズと言われたりと批評も多かったみたいです。画素数についてはハニカム補間で1200万画素まで至ったところで消滅してしまうのですが、ダイナミックレンジについてはのちのS/R素子まで継続されて改善されてゆきます。また途中で高感度王という称号も手に入れ、高感度に強いのはファインピクスと思われるまでになりました。

 

 
ホットシューも付いているので外部ストロボが使えます
モードダイヤルはモードでもシャッター優先なAUTOなど再生系などカメラモードではなく撮影のモードダイヤルとなっています。
電源ボタンは再生・撮影切り替えと押しボタンで電源ON/OFF機能を兼ねています。

ズームレンズの駆動音がウルサイのは時代物で良いレンズなので仕方が無いですがギーギーなるので静かなところでは目立つかもです。
記録メディアがスマートメディアなので割と撮影枚数が少なくてつらいですが電池が劣化していてそこまで撮影できないので結局同じです。
ホットシューは富士フイルム独自規格の形状というわけではないので汎用製品が使用できます。
電源ボタンは撮影モードと再生モードの切り替えを兼ねた形状をしていますが、電源ON/OFFはちゃんと独立しているので思いがけなく電源が入ったり、再生モードまでたどり着くのにわざわざ撮影モードを通らなければならないというのもないので便利です。ただ、ズームボタンがありそうな位置にッマクロボタンとフラッシュボタンが配置されているので使い慣れないうちは間違えて押してしまいそうな気がします。モードダイヤルの配置にしてもAUTO→P→S→A→M→SETという一般的な順序なので間違えたり、戸惑ったりすることも無いでしょう。
 



フラッシュを発行状態にして電源を入れたところ

こうやって見ると意外と一眼レフっぽいデザインでは無いことが分かります。なお、レンズはインナーズーム式なのでどれだけズームしても伸び縮みすることはありません。レンズユニット部に手を添えるといってもガッチリと金属でガードされているので力の入れ過ぎで壊してしまうということも無さげです。


メーカー    :  FUJIFILM
   : FUJI PHOTO FILM CO.,LTD.    MADE IN JAPAN
発売      :  2000/09/10
メディア    :  スマートメディア 3.3V
素子      :  240万画素(ハニカム補間により432万画素で撮影可) 
レンズ     :  SUPER-EBC FUJINON LENS  35mm-210mm F2.8-F3.1 Opt x6 Digital X 3.75
電源      :  リチウムイオン電池 NP-80     DC 5V
手ブレ補正  :
製造元    : 富士写真フイルム株式会社


故障度 : EVFピンボケ、液晶モニター内手垢、レンズキャップ未付属
価格  : 324円
レンズは同形状のカメラと同じなのでしょうか

素での画素数が240万画素とL版での印刷でも風景写真などは辛いかもしれませんが、風景写真ではハニカム補間した画素数での撮影が意外と有効なので使ってみると良いかもしれません。もちろん補間処理しているということで若干のノイズが出るのですが、余所で言われている通り印刷してみると粒子感がフィルムで撮影したかのような雰囲気を出します。補間画素数で心配ならば画質をハニカム補間画素数時のみで選択できるHIにしてみると良いかもしれません。
スマートメディア仕様という難有りですが、レンズ性能や発色も良く、綺麗に写る良いデジタルカメラでした。
なお、さらに高画素化した次世代スーパーCCDハニカムが搭載された後継機であるFinePix 6900Zも発売されています。
 

価格:324円
状態:日付リセット
 

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