2016年3月12日土曜日

Konica Digital Revio KD-300Z レビオ

  

デジタルカメラの分野ではいまいち知名度が薄かったKonicaブランドのデジタルカメラです。
実はコニカはかなり初期にQ-EZという機種デジタルカメラに参入していたりしますが、記録メディアが主流になれなかったインテル社などが提唱するミニチュアカードだったことなどで売れず、その後はパナソニックよりOEM供給を受けたQ-mini(兄弟機 PowerShot 350)を発売したりとしていましたが、Digital現場監督を発売した頃から自社開発?になったりとそれなりに力を入れ始めたと思ったらおもちゃデジカメを発売したりとデジタルカメラに関してはよく分からないメーカーなのでした。

このKD-300Zはコニカが力を入れて開発した小型金属ボディの意欲機種…と言いたいところですが当時各社が採用していた京セラFinecam S3のOEMモデルです。下位機種のKD-200Zはミノルタに同じ形状の製品があるとはいえオリジナルっぽい機種でしたがどうなのでしょうか。
ブランドは同社のAPSフィルムカメラのブランドであったRevioを使ってDigital Revioとし、キヤノンのIXY DIGITALシリーズに対抗する気を見せています。年代の割にはタバコ箱サイズなのに金属製ボディで高スペックと十分対抗できる素質があったみたいですが他の京セラ製兄弟な東芝アレグレットやマクセルのゼロハリモデル、そして大元のFinecam S3と競合するようで…
デザインはAPSカメラのブランドを使っているとしてもAPSカメラっぽくなく、金属製のボディということもあって高級感あるものとなっています。当時はまだ採用モデルが少なかったためかSDロゴが前面にあったりしますがスペックを誇るデザインの一部として配置されたのでしょう。画素数はこれも前面に記載されている通り当時としては奢っている330万画素です。過去のOEMモデルはOEM先とほとんどデザインが変わっていなかったりしますが、このKD-300Zはサイズや材質、レンズこそ同じに見えますがボディデザインはFinecam S3の面影は殆どないので力を入れてデザインされたのでしょう。

Konica Digital Revio  KD-300Z  3.3MEGA PIXEL




裏面を見るとまんま京セラ配置なので製造元がバレますが表面の完成度が高いので良いのです。

液晶モニターは1.5インチという小サイズなのは仕方がないのですが、本当に低温TFTポリシリコン液晶なのかという表示をするような。液晶モニターそのものがザラザラノイズが走っているわけですがこれも年代が年代なので仕方のない仕様なのかもしれません。
操作系もまんま京セラUIなので撮影中の設定はMENUで表示し、その他の設定はモードダイヤルからSETを選択して設定します。SDカードスロットのボタンがやたら大きくて目立つのもFinecam Sシリーズの特徴です。
起動時は設定によらずフラッシュを強制チャージしているのでしょうか。しばらく起動しないでいると起動に10秒以上掛かる場合があります。
操作は十字キーに決定ボタンが独立している使いやすい配置なので京セラUIに慣れていると使いやすくなるかと思います。高速画像処理エンジンやCPUなどは搭載前の機種なのでもっさり操作となりますがこの年代で言い出すとキリが無いので気にしないほうが良いのです。



2倍ズームレンズとはいえ本体サイズほどは伸びます

天面には機種名が表示されていますが、このデザインはまんまFinecam S3のようです。電源ボタンとレリーズボタンは隣同士で形も同じという配置ですが、サイズが結構違うので間違うことは少ないのではないのでしょうか。起動も終了も時間が掛かるので是非押し間違いは避けたいところですが。



KONICA ZOOM LENS  f=7.8-15.6mm 1:2.8-3.5

KONICAブランドのズームレンズが搭載されています。光学2倍と控えめズームなためか明るさも平均的な感じです。ワイド端2.8というのは意外と当時の機種では少なかった気もしますが。
ブランドが違うということで画像処理エンジンのチューニングは変えてあると思いますが、レンズは変えるとコストがかなり上がるかと思いますのでやはり中身はKYOCERA ZOOM LENSなのでしょうか。京セラレンズの描写も大好きですが。



バッテリーの本体充電に対応し、しかも対応ACアダプターはよく見かけるDC 5V センタープラスのアレです。ということで生きている電池さえあれば運用は楽かと思われます。後述しますが電池で苦労するのですが…
本体充電となるので充電している間は撮影できなくて不便!という方も結構いらっしゃったみたいですが、そのような場合はシャープのPDA端末ザウルスシリーズ用の充電器を使っていたとのこと。もちろん動作保証外でメーカー保証等も消失する可能性が高いですがバレなきゃ…

年代が古いのでUSB端子等は無く、USBストレージ等は対応していません。ビデオ出力端子は汎用性の高い3.5φ形状となっています。



やけにシンプルな底面ですがS3シリーズはこんなものです

KONICA CORPORATION
MADE IN CHINA

後のコニカ本気デジタルカメラであるKD-510Zなどを見ると原産国がマレーシアとなっていたのでコニカのデジタルカメラ工場はマレーシアにあったのでしょうか。逆にOEMか何かと思われるKD-200ZやKD-210Z、このKD-300Zは中国製となっています。
三脚穴は端に追いやられてしまって中央どころか光軸上にすら無く、クリーム色のプラスチック製ですが無いよりはマシです。もし無かったら光学機器メーカーのカメラということでなんといわれるか分かりませんが。


電池では様々な機器に用いられたガム型リチウムイオン電池です

画像では何故かONKYOブランドの電池となっていますが、使用電池はリチウムイオン電池であるDR-LB1を使用します。他の京セラOEM機種と同じく通称ガム型リチウムイオン電池が使われています。この電池は意外と採用機種が多いからなのか互換電池も多数発売されていますので入手は問題なさそうです。 ですが、問題はこの機種そのものの電池持ちでして新品電池でもほとんど持たない、使用中にボディが発熱しまくるなどいった数々の電源武勇伝?を持っている機種なのであります。所持しているガム電池シリーズは意外と劣化が少なかったのかそれなりに使い物になりましたが、それでも40ショットくらい液晶モニターを付けて撮影するのが限界なくらいです。しかも表面グリップ部あたりがかなり熱く感じるくらい発熱しますので相当ロスは多いのではないのでしょうか。その後RTUNEを搭載して爆速を達成した機種ならば爆熱・爆食も納得できるのですが、この機種はそういうわけでもないので年代の割には超小型化した影響なのでしょうか。


画質ははまると高コントラストでシャープな美しい感材メーカーならではのものとなるのでFinecam S3とはチューニングを変えているようです。しかし、細かい部分は画像処理で誤魔化そうとしているのか木々を撮ったらほとんど塗りつぶされてしまっていたり、変な発色になっていたりする場合が多いです。花などをマクロで取る分にはそんなに感じませんが中々変な処理をするデジタルカメラという感想でした。
ほかにAFの際にはガラガラガラ…という謎の大きな音がします。どこから出ているのか不思議です。

Konica Digital Revio KD-300Z

メーカーKonica
KONICA CORPORATION
原産国MADE IN CHINA
発売2001/07頃
メディアSDカード/MMC
センサー1.8型CCD 原色フィルター 334万画素
レンズブランドKONICA ZOOM LENS
レンズ構成7群8枚 全レンズマルチコーティング
画像エンジン記載なし(不明)
手ブレ補正
光学ズーム2倍
ファインダー光学ファインダー
バージョン
価格88,000円
その他京セラFinecam S3モデルOEM

ISO100-400
F値F:2.8(W)-F:3.5(T)
圧縮率
動画320x240 AVI 15秒
MF
GPS
タッチパネル
容量上限
カラーモード
ストロボ内蔵
ドライブ動画/静止画

 
価格:500円
状態:日付リセット 
 




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