2016年4月8日金曜日

KONICA MINOLTA DiMAGE X50


まだコニカミノルタがコニカミノルタ フォトイメージングとしてカメラ事業を手掛けていたころのデジタルカメラです。その中でも旧ミノルタ系デジタルカメラの代名詞とされているDiMAGE Xシリーズとなります。
旧 ミノルタ時代に屈曲工学系レンズユニットを搭載したDiMAGE Xは発売されたのですが、実際には初の屈曲工学系採用デジタルカメラというわけではなく初めてなのはレンズが飛び出さないのに光学ズーム付きで薄型ボディというコンセプトであり、それは見事ヒットしてそれなりに売れたようですがのちにサイバーショット Tシリーズに主役顔と取られてしまったとか何とか。以前の機種でも屈曲工学系を採用したモデルはオリンパスのキャメディア C-1などがあるので屈曲光学を初めて使ったというわけではないのです。最もC-1は単焦点なので、それをズームレンズに出来たミノルタの技術は高かったのかもしれませんが。
今までのDiMAGE Tシリーズはミノルタ製と言われているようですが、このDiMAGE X50はSANYOブランドで同等品のXacti A5という製品が存在しており今まで中国製だったのがインドネシア製になったことから三洋電機のOEMではないのか?といわれているようですが分かりません。例えボディがOEMだったとしてもコニカミノルタは三洋電機 Xacti Jシリーズの屈曲光学レンズユニットを考究しているとなっていたのでレンズ部は自社製かもしれません。
デザインは今まで右上に配置されていたレンズ部が中央に配置され、手動式で電源連動のレンズ
カバーとなったことから大きく以前のモデルとは変わっています。X60では継承されましたが、コニカミノルタが力を入れて作ったと思われるDiMAGE X1では再びレンズの位置が右上に戻っていて手動式レンズカバーも廃止されたことからあまり反応が良くなかったデザインなのかもしれません。それともOEMではなく自社製に戻ったための回帰なのでしょうか。ボディは前面的に金属製で青色のグローブマークは印刷ではなく樹脂製、KONICA MINOLTAロゴも金属製のレンズカバーに刻印と非常に高級感あふれるものとなっています。DiMAGE X50のロゴは印刷です。レンズカバー可動域はヘアライン加工されておりカバーが往復しても全く傷が付かないなど完成度は高いです。


  
液晶モニターは大きいような小さいような微妙なサイズですが、光学ファインダーがあるのでどうにでもなるのではないのでしょうか。
UIは基本的に今までのディマージュシリーズのものと同じであり、撮影モードで決定ボタンを長押しすると測光範囲が小さくなるというのも同じです。また、設定でコマンドを割り当てることによって左右キーを露出補正やISO感度等のボタンに出来る自由さも便利ではないかと思います。本格作画派デジタルカメラではないのですが、それでもモードボタンや再生ボタンが独立しているのである程度の使いやすさは確保されています。ですがキーに割り当てられている以外の操作は基本的にMENUに潜ってからの操作となるのでそのあたりが使いにくく感じるかもしれません。また、電池を抜いておくと時計設定が吹っ飛ぶと同時に撮影や本体設定まで綺麗に忘れてしまって工場出荷時に戻ってしまうというのも中々不便ですがこの仕様のデジタルカメラは数多くあるので仕方がありません。
ズームボタンはシーソー式ですが特別使いづらいとは感じません。光学ファインダーは実際のレンズ位置とは離れた位置にあるのでパララックスはありますが、光学ファインダーが無いよりは良いかと。


  
画素数表記を表面にもってきてアピールする機種も多いのですが、このX50は天面に小さく表記されていました。
スライド式のボタンはモードボタンで動画/録音モードと(オート)シーンモード、通常撮影モードと切り替えます。シーンモードに関しては当時としては親切でオートシーンモードと手動シーンモードを簡単に切り替えることができるのです。基本的にシームレスマクロのシリーズなのでマクロボタンはありませんが、さらに被写体に近寄れるスーパーマクロモードはシーンモードの中にあるので呼び出すのが結構面倒です。
天面にあることが多い電源ボタンですがこの機種はレンズカバーが電源と連動しているので電源ボタンはありません。再生モードでの起動は再生ボタンを長押しすると可能です。
屈曲光学レンズ採用の賜物である薄型ボデイはこうやってみると分かると思います。当時これだけの薄さで光学ズームが付いていることが驚異的だったのです。


  
KONICA MINOLTA ZOOM LENS    
6.1-17.1mm   1:2.8-5.0


コニカミノルタブランドの屈曲光学系採用で飛び出ないズームレンズが搭載されています。屈曲工学系ということでレンズのF値は暗め…と思ったら結構明るめのスペックでした。最近ではオリンパスのSTYLUS TG-4 Toughや工一郎などで屈曲工学系レンズでも広角側F2.0を達成しているので特別明るいレンズが実現不可というわけでもなさそうです。
このKONICA MINOLTA ZOOM LENSは屈曲光学系レンズということで広角側では周辺減光が目立ったり、樽状に歪むこともありますが描写性能などは決して劣っていないものだと思います。他社ではCarl Zeiss Vario-Tessarを名乗る同じ屈曲光学レンズがありますが描写では劣っているとは感じません。

撮像素子は1/2.5型総画素約540万画素インターラインCCD、原色フィルターと大きさ・画素数ともに当時の並のスペックとなっています。DiMAGE Xシリーズはあくまで画質をとことん追求するシリーズではなくメモ代わりに使えるような軽快な動作でコンパクトなどといったコンセプトだったので画素数も200万画素級や300万画素級などと控えめでしたが、このX50は変わって500万画素素子の搭載となりました。その後の例はX60とX1だけなので何とも言い難いものの、今までのコンセプトとは変わって高画質・高画素を追及し始めたようですがこれも何かしらの指示があったのでしょうか。後日に機種記事で記載するかもしれませんが最終機種DiMAGE X1の画質はセンサーや細かい仕様の残念さは目立つものの屈曲光学レンズにも関わらずKONICA MINOLTA GT LENSを名乗っていて実際にレンズは良い物だったりと高画質を追及しているように見えるので他社の追い上げなどで今までの路線では勝負できないと判断されたのでしょう。

 


側面
USBマルチ端子はスライド式のカバー式ですが外部電源のACアダプター端子はむき出しです。このデジタルカメラはパソコンにつなぐことでPCカメラとして使えることもあってUSB端子はビデオ・オーディオ信号ものせられるミツミ 8ピンが採用されています。さすがにUSB mini-Bよりは互換性が落ちますが、ヒロセ系端子よりはずっと入手しやすいのでありがたいです。
こうやって側面を眺めてみるとオールアルミニウムボディであることが分かります。アルミニウムという金属製ボディのおかげで所有感もかなりあり、耐久性にも優れているのではないのでしょうか。先代の自社製?時代のXシリーズは機種名ロゴやメーカーロゴが記載されているグリップ部のようなところがバッテリーや記録メディアスロットでしたが、このDiMAGE X50は一般的なデジタルカメラと同じような場所に配置となっています。



KONICA MINOLTA  TOKYO, JAPAN
MADE IN INDONESIA  N13656    SD

会社表記はロゴで分かる通りコニカミノルタですがカメラの部門であったコニカミノルタ フォトイメージングとはなっていませんでした。でもExifでカメラの製造元を見るとコニカミノルタ フォトイメージングになっている不思議です。
メモリーカードスロットも電池スロットとは独立しているのですがさすがにカバーはプラスチック製でした。しかし、金属素材のような塗装がされているので安っぽさや違和感はありません。
三脚穴の位置は結構端ですが元々が小型で軽量なデジタルカメラなのでポケット三脚の使用でも気にならないかもしれません。



使用電池はカマボコNP-700というリチウムイオン電池を使用します。このNP-700は国内向けデジタルカメラでは採用モデルが非常に少ないので他の機種への流用は難しいかもしれません。というより形状が富士フイルムのNP-80のようなカマボコチックな形状なのですが小型なボディに合わせて設計されたためでしょうか。NP-80を一周り小さくしたような感じなので容量も控えめとなっていますが、本体側に手振れ補正など電池を消費するギミックがあるわけではないので電池持ちはそんなに悪くないと思います。

画像処理エンジンとしてCxProcess IIが搭載されレンズもコニカミノルタ得意分野な屈曲光学レンズというためか画質は広角側の弱点を除いてかなり良好で、スッキリとした発色でそれなりにシャープな描写となっています。スーパーマクロモードや強制的にテレマクロとなりますが、かなり寄れるので背景のボケなども質を気にしなければ綺麗に出せます。そもそもシームレスマクロが強みのシリーズなので操作いらずでマクロ域まで近づけるのでマクロで使いたくなる機種です。
 

撮影画像→撮影画像 KONICA MINOLTA DiMAGE X50

KONICA MINOLTA DiMAGE X50

メーカーKONICA MINOLTA
コニカミノルタフォトイメージング
原産国MADE IN INDONESIA
発売2004/08/06
メディアSDカード、マルチメディアカード(MMC)
センサー1/2.5型総画素約540万画素インターラインCCD、原色フィルター付き
レンズブランドKONICA MINOLTA ZOOM LENS
レンズ構成9群11枚
画像エンジンCxProcess II
手ブレ補正
光学ズーム3倍
ファインダー光学ファインダー
バージョン
価格オープン
その他PCカメラ機能、フルオートシーン、シームレスマクロ

ISOAUTO(50-160)、50-400
F値F2.8(W)-F5.0(T)
圧縮率ファイン、スタンダード、エコノミー
動画MOV VGAサイズ
MF
GPS
タッチパネル
容量上限?
カラーモード
ストロボ内蔵
ドライブ静止画、連射、動画、録音、スチル録音

実用範囲を超えるためかISO感度AUTOでは160相当までしか上がらないようなので暗所での撮影時はブレに注意です。手動で設定すれば問題は無いのですがついつい忘れてしまうことがあるかもしれません。 

 
価格:540円+300円
状態:故障なし

 

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