一見他のi.megaトイデジタルカメラシリーズと同じようなものに見えますが実際はチョット違っているデジタルカメラなのです。
まだまだ有名どころのコンパクトデジタルカメラは高価な事が多く、数万円する一般的なデジタルカメラは買えないけど一万円代なら…という需要が大きくてトイデジを販売している各社から多数のトイデジが販売されていた時代なので現在とは事情が異なっています。実際には当時でも型落ち等を狙えばかなり安価にメジャーブランドのデジタルカメラが購入できたようですが。まだまだま高価だったメモリーカードを買わなければならないというのはありましたが、これはトイデジでもメモリーカードを使うので同じなのです。
この一見デジタルカメラとは分からないようなデザインは化粧・コスメ用品を連想させるデザインとして女性層にアピールするためにデザインされたとか。コンセプトは上記のコスメティックデザインといつも持ち歩きたくなるようなカラー、キレイ だそうです。
一見するとボディは金属製のような光沢を放っていますが(白飛びはご勘弁を)、実際はそういう風な加工のプラスチックとなります。もっとも重さを嫌うユーザー層がターゲットなのでどうしても重量感が増してしまう金属製では意味が無くなってしまうのですが。また、入門用でできるだけ価格を抑えるという目的もあるのでボディ素材は前面プラスチックとなっています。
I.mega DIGITAL CAMERA HDC-401
MEGA 4.0 PIXELS
アイメガ ロゴはまだIが1に見える旧タイプのものとなっています。MEGA 4.0 PIXELSという文字は加工に溶け込んでしまっているので見えづらいです。
I.megaシリーズではよく使われていたレンズカバー形式ですがやはりというか低価格の定めなのか電源スイッチとレンズカバーは連動していないので撮影状態にもっていくまで2段階の手間が必要です。見てわかる通り安定のパンフォーカス・単焦点レンズ搭載なので起動は意外と早いのですがね。ちなみに電源が入って撮影時の状態でレンズカバーが閉まっていると「レンズカバーが閉まっています!」と赤バッグの専用画面で怒られてしまうので一応認識はしているようです。それに電源スイッチ機構を組み合わせるとなるとさらに大きなコストが掛かってしまうのでしょう。
丸く膨らんだ部分はレンズ周りの口径と同じ大きさなので自撮りの構図確認用でしょうか。
やはりトイデジ系のI.megaシリーズは背面にHITACHIロゴがあります
操作系はカーソルキーにOKボタンが独立しているものなので極端に使いづらいということはありません。それでもコストダウンの為かボタンは結構少ないので撮影時の各種設定がメニューに潜らなければできないなどと不便ではあるのですが。MODEボタンは他の撮影モード切替えにも使うのかと思ったら、実質的に撮影/再生モード切替えのみとなるようですね。OKボタンは何故か赤色になっていて軟らかい樹脂製とよく分かりません。
HITACHI DIGITAL CAMERA HDC-401
光学ファインダー搭載でパンフォーカスレンズなので意外とアテになるのですが遠景でないとピントが合っていない… 簡易構図確認用くらいに思っていた方が良さそうです。
小型に見える液晶モニターは画素数はやはり少なく動きに付いていけずカクついてしまうこともありますがやはり屋外では簡易的な構図確認用としては使えます。当時の低価格コンパクトデジタルカメラの液晶モニターはほとんどがこんな感じなのです。
天面はオシャレ路線なためかかなりシンプルです
上記通り電源ボタンはレンズカバーと連動していないので上部に電源ボタンが設けられています。トイデジによくありがちな何秒も電源ボタンを長押ししないと起動しない!ということは無いということはさすが日立リビングサプライなのでしょうか。シャッターボタンはパンフォーカスレンズなので半押しはありません。
4.0 MEGA PIXELS
f=7.7mm 1:3.5
とくに名称・ブランドの無いパンフォーカス・単焦点のレンズが搭載されています。結構明るさが暗いのですが安いデジタルカメラのレンズなのでこんなものでしょう。また、パンフォーカスレンズということで焦点切替スイッチが付いています。でもなんでマクロのイラストがポートレートっぽい人物なんだろう…と思ったらマクロモードでの焦点距離は55cmと実質マクロ撮影は不可能なようです。さすがにマクロで0.5mというのは遠いので… だからポートレートのイラストなのでしょう。
かなり小さくて見えづらいですがユニットの奥に口径の小さなレンズが確認できます。後述の通りこの機種は日立のトイデジタルカメラ系統としては珍しいCCDイメージセンサー搭載なので物理シャッターが存在します。
レンズ構成は3群5枚で非球面レンズが1枚と謎の高スペックとなっています。大きなCCDセンサーに合わせるためだったのでしょうか。
イメージセンサーは408万画素 1/1.8インチ CCDイメージセンサーを搭載しています。何故かトイデジスペックなのにイメージセンサーは大き目の1/1.8インチサイズです。だからといってレンズや画像処理エンジンが関係して高画質ということにはならなそうですが。2004年という年は下はKONICA MINOLTA DiMAGE X21の200万画素、上はSONY Cyber-shot F828の800万画素と408万画素というのは中間的な画素数に感じられます。この408万画素1/1.8型CCDセンサーというのは他の国内デジタルカメラでは見当たらないのですが海外製なのでしょうか。
USB端子はあまり見かけないヒロセ 4ピン、ACアダプターは端子が細いものが使用されています。ヒロセ 4ピンはミツミ 8ピンほど互換性が高いというわけではないのでケーブル探しは苦労するかもしれません。ACアダプターについてはこの機種は単3形電池駆動なので充電池を用いればそんなに問題にならないかと思います。それにしても何故か端子カバーは本体とつながっていないので丸ごと取り外せてしまうのですよね。
電源は単3形電池2本、記録メディアはSDカードとなります。電池端子が金メッキなのか黄銅なのか金色に光っているのは同じ日立リビングサプライのHDC-508Xと一緒です。一部機種で同じような電池端子のものがあるのですが本当に金メッキされていたりするのでしょうか。
電池持ちはニッケル水素電池を用いる限りそんなに悪くないと感じますがアルカリ乾電池を用いた場合は結構早くなくなってしまうようです。
記録メディアについては他のi.megaシリーズと同じくアイ・オー・データブランドがハギワラシスコムブランドの物が推奨されていました。ハギワラシスコムについては会社が消滅してしまっているので入手できません。
Hitachi Living Systems
model : HDC-401(S)
DC 3V = 2.5A
日立リビングサプライのデジタルカメラの特にトイデジタルカメラ系統の機種は何故か原産国表記が無いことが多いのですがこのHDC-401もありませんでした。多分中国製なのでしょうけど。
三脚穴はレンズ直下と光軸上なのですがトイデジタルカメラスペックのレンズなので鏡筒が出てバランスを崩す…ということも無さそうなので意味はあまり感じられません。
画質は基本的に色味がおかしい、暗部にノイズが乗りまくるなどとトイカメラ画質なのですが何故かまれにシャキっと切れの良い描写をすることがあります。その当たった際の画質はノイズ等に目を瞑ればかなり見れるものなのですが殆ど外れということで中々うまくいくものではありません。強力な光源や晴天時日中などでは色味が荒れる傾向なのでレンズ性能がいまいちなのかと思っています。50cmと遠いですがマクロで撮るとかなり綺麗なのもトイデジっぽいです。レンズは非球面と言ってますが一般的なガラス製ではなくプラスチックの非球面レンズでしょうか。
2016/04.10 追記
よく調べてみるとトイカメラで有名なビビターからVivitarブランドでViviCam 3815という兄弟が発売されていたことが分かりました。日立リビングサプライ専門なわけないのでどこか製造元が存在しているのでは?と思っていたら台湾のOEM系メーカーなPremierというところのDC-4080がそれっぽいことが分かりました。比較的大型センサー搭載で画質も当たれば悪くないのですが基本的にトイカメラ画質なので力を入れているのか、それとも全力でコストダウンに走っているのか分からないシリーズです。Premierというブランドはどこかで見たようなカメラが沢山存在しているので調べてみると面白いかも?
そのまま謎にするのは面白くないので例を挙げると東芝アレグレット PDR-M700とVivitar ViviCam 3755にPremier DC-3A30、コニカ KD-200Z(210Z)にミノルタ DiMAGE E203にDC-2350と自社製と思っていた機種が結構OEMっぽいです。ちなみにPremierというのはPremier Image Technology Corp.という名前だった台湾の光学系の会社で、デジタルカメラ等と安価に製造しているメーカーなのですが2006年12月に鴻海精密工業(FOXCONN)に買収されて一部門になっています。鴻海精密工業といえばちょっと前はiPhone、iPadの大手製造元として、最近ではシャープを買収したことで国内でも有名になった台湾の電機系メーカーですが、以前から見えないところで関わりが国内でもあったというのは興味深いです。
HITACHI I.mega HDC-401 | |||||
メーカー | HITACHI | ||||
Hitachi Living Systems, | |||||
原産国 | ? | ||||
発売 | 2004/05/21 | ||||
メディア | SDカード | ||||
センサー | 1/1.8インチ 408万画素CCD 原色フィルター | ||||
レンズブランド | ? | ||||
レンズ構成 | 3群5枚(非球面レンズ1枚) | ||||
画像エンジン | |||||
手ブレ補正 | |||||
光学ズーム | なし | ||||
ファインダー | 光学 | ||||
バージョン | |||||
価格 | オープン | ||||
その他 | |||||
ISO | 100-200 | ||||
F値 | F:3.5 | ||||
圧縮率 | ファイン/ノーマル/エコノミー | ||||
動画 | |||||
MF | パンフォーカス | ||||
GPS | |||||
タッチパネル | |||||
容量上限 | |||||
カラーモード | |||||
ストロボ | |||||
ドライブ |
価格:324円
状態:故障なし
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