SONY Cyber-shot DSC-P43

 　
ある意味サイバーショットの顔だったサイバーショットPシリーズの廉価2桁シリーズです。画素数が約410万画素になっているなどPシリーズでも終わりの方の機種になります。

購入価格は216円
もちろんジャンクで放り投げられている状態での価格ですが、定価(当時の販売価格)が非常に安かったためかジャンク価格も悲しいほど安い価格です。もっともPシリーズは相当売れたらしく、一時期まではジャンクでも溢れていてインフレっぽい状態になっていたのですが。現在では一時期ほどサイバーショットPシリーズのジャンクは見かけなくなってしまいました。数年前まではどこのドフ青カゴにも電池入りで転がっていたものなのですが。フィルムのプラカメも以前ほど見かけなくなってきたし、昔ほど供給量の多くないジャンク中古カメラ市場はいずれか消滅に近い状態になってしまう気もします。

廉価でエントリーな機種だけあって高級Pシリーズのようにエッジでスタイリッシュなデザインではなく丸っこいかわいいデザインとなっています。立ち位置がPシリーズのエントリー機種の更にエントリー機種という最安価格帯なのでSONYロゴも含めボディは前面的にプラスチックです。意外に丸っこいボディは掴みやすく、鏡面仕上げのグリップがあるのでホールド感は全然悪くないのですが。
廉価機ということもあってレンズは単焦点です。光学ファインダーは真上に配置されているのでパララックスの小ささが期待できます。

 　
410万画素を名乗る割には液晶モニターが小さいですが、エントリー機なので仕方がないです。

上位P一桁シリーズのようにモードダイヤルは無く、モード切替えはスライド式のスイッチにより行います。その横には誤解の元であるシーソー式のズームボタンがありますが搭載レンズが単焦点なのであくまでデジタルズーム及び再生時の拡大のみです。
操作系はモードダイヤルの有無以外では他のPシリーズとほぼ変わらないので当時のサイバーショットシリーズを使い慣れた方ならば問題なく操作できるかと思います。プログラムモードだと目的の設定まで連打しなければならないUIですが、ものすごく使いにくいというわけでもありません。

 　
MPEG MOVIE VX　
SMART ZOOM　　DSC-P41

ムービーから派生したような感じのサイバーショットシリーズだけあってMPEGで撮れる動画がアピールされています。三洋電機の動画デジカメシリーズには敵わない動画性能ですが、それでも光学系メーカーよりは高性能だった感じでしょうか。
サイバーショットシリーズとしては珍しい乾電池仕様モデルなのでボディに厚みがあり、若干ボテっとした印象ですがコロコロしたかわいさに繋がっています。

SONY LENS　　　　f=5.0mm　1:2.8
5 FRAME MULTI POINT AF

サイバーショットPシリーズに数多く使われたSONYブランドのレンズとなっていますが、この機種は廉価機なので単焦点レンズです。しかし、パンフォーカスではなく刻印でアピールされている通りマルチポイントAFとなっています。
若干広角寄りのレンズで廉価機らしく逆光にかなり弱い、周辺解像度が少し劣る、遠景が苦手気味などといった欠点もありますが単焦点レンズらしく歪みは少な目で遠景以外のスナップではかなり綺麗に撮れます。AWBは当時のサイバーショットだけあって若干シアン寄りな事がありますが、これはデジタル系の傾向なので…

イメージセンサーは420万画素 1/2.7型CCD 原色フィルターが使用されています。400万画素を超えてくると1/2.7型のCCDでは少々キツくなってくるらしく、後の機種では1/2.5型程度のセンサーが使われていく時代ですがこのDSC-P43はセンサーサイズによる画の破綻等はあまり感じられません。元がエントリーの廉価機という立ち位置で単焦点レンズという大らかな設計だったためでしょうか。

 　
SONY　　MODEL:  DSC-P43　　DIGITAL STILL CAMERA
SONY CORP.　　MADE IN JAPAN　

エントリークラスの廉価モデルという機種なのに日本製で金属製三脚穴という豪華仕様です。まぁ当時の三洋電機の激安デジタルカメラでも普通に日本製だったのでそういう時代ということなのでしょう。
リチウムイオン電池ではなく単3形電池を使用し、セットの中にCyber-shotブランドの単3形ニッケル水素電池が2本付いてくるので「充電式電池はリサイクルヘ」というステッカーが貼られています。ストラップ取付け口が底面にありますが、この機種では問題ないでしょう。

電池は珍しいことに単3形を2本使用、記録メディアはメモリースティックPROを使います。128MB以上が使えるメモリースティックPROに対応で単3形電池仕様と現代でもすべて新品購入できるので敷居は低くなっています。単3形電池採用の理由はとにかくお手軽にスナップ用途のメモカメラみたいな用途で使うユーザーを狙ったためのようです。リアル・イメージング・プロセッサーの採用による高画質・省エネとある通り電池持ちは結構いいです。2000mAh付近のニッケル水素電池を用いれば液晶モニターを点けていても長い間撮影できそうです。
　
　

SONY Cyber-shot DSC-P43
メーカー	SONY
	SONY CORP.
原産国	MADE IN JAPAN
発売	2004/
メディア	MemoryStick PRO
センサー	420万画素 1/2.7型CCD 原色フィルター　インターレーススキャン
レンズブランド	SONY LENS
レンズ構成	4群5枚 (非球面レンズ 1枚)
画像エンジン	リアル・イメージング・プロセッサー
手ブレ補正	なし
光学ズーム	なし
電池	単3形電池×2
モニター	1.5型 6万7000ドット　カラーTFT液晶モニター
ファインダー	光学式
バージョン	アップデートなし
ボディ外装	プラスチック
価格	オープン
その他	単焦点
ISO	AUTO/100-400
F値	F:2.8
圧縮率	スタンダード/ファイン
動画	MPEG VGA 30fps
MF	なし
GPS	なし
タッチパネル	なし
容量上限	?
カラーモード	標準/セピア/モノトーン
ストロボ	内蔵
ドライブ	静止画/動画/連写

使いやすいよくできた廉価機と言えそうです。
　
価格：216円
状態：故障なし