2016年10月23日日曜日

Panasonic LUMIX DMC-TZ3


 松下電器産業(Panaosnic) LUMIX DMC-TZ3はDMC-TZ1より始まった高倍率コンパクトシリーズのTZシリーズの2代目となるモデルです。
初代であるDMC-TZ1と比べるとレンズは暗くなりましたが液晶モニターが大きくなった、レンズキャップが自動式となったなど色々進化しています。TZ1が屈曲光学式と沈殿式のデュアル構造で高倍率を実現していたのに対し、TZ3は沈殿式のみでコンパクト化に成功しています。
10倍ズームなためDMC-FXシリーズなどと比較するとレンズが巨大ですがそれは現在の高倍率ズーム機でもあまり変わっていないので普通でしょう。ズームが30倍だとか40倍とか恐ろしい倍率となっていますが。そのルミックス花形であったFXシリーズが絶滅し、TZシリーズはEVF付きの高級高倍率などとして生き残っているという難とも予想しづらい業界です。
購入価格はキタムラジャンクで500円
この機種はジャンクで出回っている数が多いらしく、しかも故障の理由がCCDお亡くなりというのが多いとのことですがパナソニックの場合自社CCDセンサーのはずでソニーCCD無償修理系は当てはまらないのでハズレが多いだけなのかもしれません。その他は高倍率ズーム機の宿命としてレンズユニットの破損も多くみられ、この個体も完全ではないですがレンズユニットが壊れた状態で販売されていました。この個体も当HPと旧ブログと旅行で随分使用したためかまだ完全ではないものの撮影画像に影響が出るレベルでCCD異常が発生してしまいました。
本体左部分のバッテリー収納部は少し盛り上がっており、そこに配置されたグリップと合わさってホールド感は中々良いように感じます。
10X OPTICAL ZOOMという誇らしい文字の通り光学ズーム10倍を誇ります。当時の実売価格は約5万円付近とのことでコストパフォーマンスもなかなかなのでは。きみまろズームというキャッチコピーの通りメインターゲットは御婦人方のようなのであまりに高いと敬遠される故の価格設定だと思われます。発売から半年程度後の実売価格は2~3万円程度だったのでは?と予想できそうです。
LUMIXに付いているLエンブレムも健在
 
 
 

液晶モニターは3.0型 23万画素 低温ポリシリコンTFT液晶と大型ですが結構低画素です。
DMC-TZ1と比べると本体サイズは大幅に小さくなったのに液晶モニターはかなり大きくなりました。本体サイズを無理に小型化していないためか操作性は犠牲になっていないので思いですが割と扱いやすかったりします。モニター大型化に伴い、フレームが大幅に少なくなったのでモニターのフレームにあったPanasonicロゴも無くなりました。
操作UI系は当時のルミックスシリーズのもので、まだQ.MENUが無いなどある程度は劣りますがすこぶる不便というレベルでもありません。DMC-FX2あたりで撮影時のキー割り当てがある程度完成していたレベルですのでその後の発展も早かったのでしょう。再生ボタンがモードダイヤルにあってアクセルが面倒な代わりにレビューボタンがあるなど考えられています。DISPLAYボタンを長押しするとLCD MODEとなりパワーLCD、ハイアングルと選べます。
 

底面にPanasonicロゴと機種型番が記載されているのは定番
最近ではそんなに見られなくなってきたモードダイヤルもばっちり付いているのでモード切替が楽です。マクロがモードダイヤルについているのがルミックスシリーズ…と思っていたら後継機のDMC-TZ5ではカーソルキー下に配置されたので古い常識だったようです。

ハートダイヤルは特に設定なしでフルオートなかんたんモードとなっています。このカメラのメインターゲットが中高年の奥様方らしくCMキャラクターがきみまろ氏でこの10倍ズームをきみまろズームと広告していたりしました。そのため機械に疎い奥様方でも何の心配もなしに遠くにいるアイドルやらタレントやらをズームで取れるという事なのでしょう。きみまろズームは短期間で廃止されてしまいましたが、アユはブレないと同じように効果はあったらしいものの直ぐに使われなくなった事から真偽は不明です。
他にはルミックスシリーズのオート撮影で自動的に各地数値を設定してくれるiA(インテリジェントオート)モード、メモとして使用できるメモモード、2つのシーンを登録してダイヤルを回してすぐに呼び出せるシーンモードでしょうか。

電源スイッチはこの世代ではめっきり珍しくなっていた押しボタンではなくスライドするタイプです。
確実に電源を切ったり入れたりできるので誤動作の可能性が低い為に便利だと思うのですが、一部機種では勝手に電源が入るなどトラブルもあるらしいです。物理的に電源遮断しているわけでは無くプログラムで動作しているスイッチなわけで通常のタクトスイッチでも問題ないところをわざわざスライド式のスイッチにしているというのは余程意味があったのでしょう。手ブレ補正ボタンは電源スイッチの上に独立したボタンとしてあり、2つのモードから選べるのですが本体にはモード動作の説明が無いので調べでもしない限り意味が分かりません。実際には常時補正モードと露光時のみ補正モードとなっています。
 
 

LEICA  DC VARIO - ELMAR
  1:3.3-4.9 / 4.5-46 ASPH.  MEGA O.I.S./ 28mm WIDE


ライカブランドの28mmで始まる広角高倍率10倍ズームレンズが搭載されています。ルミックスシリーズのレンズシフト式光学手振れ補正付きレンズユニットです。エルマー銘柄で明るさは広角が暗めの望遠が明るめといったところでしょうか。当時は少なかった高倍率コンパクト系機種ですが全く存在していなかったという訳でなく前世代までの技術が活きているのか以外にもシャキっとしてさっぱり系な描写でした。
 
イメージセンサーは850万画素 1/2.35型 CCD 原色フィルターが使われていますが使われているのは720万画素のみです。通常より大きなセンサーを採用することによりマスチアスペクトに対応とあるのでイメージサークルの関係なのでしょう。このセンサー…というより機種の評判ですがセンサー故障が結構多いらしく、一時期まではセンサー故障のジャンクが数多くあったようです。現在ではすっかり見かけなくなったので捨てられてしまったのかもしれません。
画像処理エンジンはヴィーナスエンジンIIIが搭載されています。高速・高性能化により手振れ補正の高精度化やノイズリダクション性能向上、処理スピードの向上などを実現しているようですが何故か現在のTZ3製品ページにはヴィーナスエンジンIIIの説明がありません。




撮影時状態
前機種DMC-TZ1は屈曲光学構造と沈殿構造の組み合わせ故にテレ端ではレンズが伸びない仕様でしたが、このTZ3は普通に沈殿レンズなので普通の伸び縮みします。結構重たいレンズユニットなのかポケット三脚で使うと案外安定しません。



Panasonic   品番 DMC-TZ3
松下電器産業株式会社  日本製

そこそこな値がしているからなのか国産ということなのでパナソニック福島工場製造なのでしょう。パナソニックやソニーや三洋電機など電器メーカーのデジタルカメラは裏面の社名表記などが日本語で富士やニコンやコニミノやキヤノンなどの光学機器メーカーは英語のみが多いというのが特徴です。他には光学メーカーがカメラ名称のみで品番が無いのに対し、電器メーカーがこの製品のDMC-TZ3というように品番や型番があるのも特徴です。
三脚穴は端に追いやられていて色の違うプラスチック製ということからあまり考慮されていない感じです。そもそも奥様方は三脚を使わず手持ちで使う事が多いうえに高性能とする手振れ補正が搭載されているのでそちらを使えということなのでしょう。

記録メディアはSDHCカード/MMC、内蔵メモリーになります。世代的にSDHCカードが使用され始めた頃の製品なので割と大容量のSDHCカードも使えます。良く出るMMCは三菱自動車工業のアレではないヨ?

 

使用電池はFXシリーズなどに採用されている電池よりも大きいDMW-BCD10
Panasonic LUMIX 品番DMW-BCD10
BATTERY PACK 3.7V 1000mAh  リチウムイオン電池
松下電器産業株式会社   中国製

松下電器産業の場合、自社グループ内にリチウムイオン電池を生産している松下電池工業がいるのでおそらく電池は自社製と思うのですが確信はありません。リチウムイオン電池はかなりの製造元が入り乱れているのでよく分からない世界です。

電池ホルダーとメモリーカードスロットは共用の場所にあります。
電池は押さえ爪が付いているのでSDカード交換のために蓋を開けても勝手に外れないで便利です。長時間使用した場合は結構発熱しますが熱く感じるほどではありません。
AF補助光はオレンジ色


メーカー    : 松下電器産業株式会社
   Panasonic    MADE IN JAPAN
発売     : 2007/03/09 
メディア   : SDHCカード、SDカード、MMC    (CLASS 10も使えました)
撮影素子  : 1/2.35型 CCDセンサー  850万画素(有効画素数720万画素)
レンズ     : Optical ×10 F=28-280 1:3.3 - 4.9  
モニター   : 3インチ 
電源      : リチウムイオン電池DMW-BDC10 別売ACアダプター
手ブレ補正 : レンズシフト光学式 


実はLUMIXシリーズはサービスモードに入れるらしく、実際にこの機種で試したところ自分がWEB用に使用していたのを含めて電源投入回数:3215回、ショット数:7615回、フラッシュ発行回数:2554回、初めて使用したのが2007年4月21日という結果でした。最初に購入した所有者はどうやら発売から間もない頃に購入したことが分かりますね。
ショット数が以外と多くないということはシャッターが故障する前にレンズがお亡くなりになったパターンでしょうか。ちなみに内蔵メモリーに前所有者様の画像が残っておりましたがカメラを廃棄、譲渡、売買する際にはメモリーカードを抜いて安心するのではなくカメラ本体もフォーマットを掛けて、それでもまだ復元される可能性があるのでどうでもいい個人が特定されないような画像を何枚か撮影してそれをフォーマットして…を繰り返すことをオススメします。一番いいのはカメラを物理的に破壊してしまうことなのですが。
 
 
状態:購入時故障なし  現在CCD不調
価格:500円

 

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