2016年10月24日月曜日

SONY Cyber-shot DSC-F77


ソニー サイバーショット DSC-F77は2002年11月9日に発売されたデジタルスチルカメラです。サイバーショットFシリーズのスイバル機ということで元祖サイバーショットシリーズの流れの機種になります。
 
購入価格は元箱除く付属品フルセットで1080円
年代が2002年と古いので付属品が揃っていても1080円は高いと思われるかもしれませんが、あまり数が無いサイバーショットFシリーズということや、意外にハイスペックということなどを考えると割と妥当な価格なのかもしれません。
このDSC-F77は回転式レンズ部に単焦点レンズという初代サイバーショットDSC-F1の流れなシリーズになります。後継機としてDSC-F88が最後に出ますが、そちらは回転レンズの同スタイルながらもDSC-T1などと同じく屈曲工学系を用いたズームレンズ搭載となったので単焦点レンズ機としてはこのDSC-F77が最後なのです。後継機というよりマイナーチェンジとしてDSC-F77Aという機種も発売されていますがそちらは充電・通信クレードルが別売りになったのとカラーが変更になったくらいしか差異はありません。DSC-FX77という機種もありますが、そちらは撮影・基本性能がDSC-F77と同一ながらも時代を先取りしたBluetooth機能搭載機です。
 


前機種のDSC-F55まではレンズフードがあることやレンズ部が巨大なこともあってスイバルしてレンズを収納できませんでしたが、このF77でやっとレンズを収納できる機構となりました。単焦点レンズ機なのでコストダウンされた廉価機と思ったらそんなことはなく金属製ボディにカールツァイスレンズ、大型CCDに当時としては高画素な400万画素と高級機に迫るスペックなのでした。
デザインはスイバル前提のものなので、レンズを収納した状態だと何だか分からないような感じです。
 
SONY  Cyber-shot  4.0 MEGA PIXELS  Carl Zeiss
有効画素数 4.0メガピクセル  スマートズーム  USBクレードル付属

 


背面
液晶モニターがすごく小さいのは時代なりです。この機種は単焦点レンズ機なのに普通のズームレンズデジカメと同じようにズームボタンがあるのでよくズームできないジャンクとして誤って販売されてしまうことがあるようです。このズームボタンは撮影時には低画素モードでスマートズーム用として使うものなので最高画素数モードでは使えません。
操作系はこの世代のサイバーショットUIなので慣れている場合は普通に使えるかと思います。MENUの階層化が進んでおらず、十字キーに各機能が割り当てられているなど普通に使える配置なのでもしかしたら現代機の一部機種のUIより使いやすい構成かもしれません。

液晶モニターは1.5インチ 12.3万ドット TFTカラー液晶が使われています。時代なりに小さくて低画素なモニターなので少々不便な場面も多いですが古デジはこんなものです。
 
 

天面
操作系は背面に集中していてスイバル機構なのでこちらにはシャッターボタンしかありません。光学ファインダーも設置されていますが、スイバルすると使いにくくなるのであまり使う機会はないかもしれません。
 
 

Carl Zeiss Distagon
  2.8 / 7.65


単焦点のカールツァイス ディスタゴンレンズが搭載されています。ディスタゴンの名ですが広角レンズというわけではないようです。
口径の小さい単焦点レンズということで一般的に見れば安レンズっぽく見えるのですが、実際は歪みが少なくそれなりに解像する良いレンズなのでした。しかし、絞り機構が菱形なのでボケ等は菱形になってしまいます。少しでも光量があるとすぐに絞りたがるプログラムのようですが絞った方が画質が良いレンズなのでしょうか。
 
イメージセンサーは400万画素 1/1.8型 CCD 原色フィルターと大型で豪華なセンサーです。古い時代のものなのでノイズはそれなりに出るのですがダイナミックレンジが広かったりといい感じに撮れます。
 


撮影時状態の例
レンズユニット部が上下可動式なので結構自由なアングルで撮影可能です。といってもニコンや京セラのFinecam方式と違う可動方式なので使い勝手が異なるかもしれません。スイバルという名前はニコンの名前ですがレンズ可動方式の元祖はカシオのQV-10でしょう。
 


DIGITAL STILL CAMERA DSC-F77
ソニーは同時にデジタルムービーカメラも存在するためかサイバーショットの表記はデジタルスチルカメラなのです。他社のようにデジタルカメラと表記されていません。

 

電源ボタンとモードダイヤル、電池/メディアスロット
電源ボタンは印字が擦り切れてしまっていますが他に設定モードやシーンモード(遠景と夜景)モードがあります。中央の丸いボタンでも電源を入れることが出来ますがこちらはほぼ再生モード用で撮影モードではレンズをスバイルして電源を入れた方が効率的です。
 
電池・メディアについてはインフォシリウムCのロゴやメモリースティックプロのロゴがあることから簡単に判別可能です。
  


SONY  DIGITAL STILL CAMERA MODEL NO:DSC-F77
SONY CORP.  MADE IN JAPAN

 
ソニー株式会社で日本製、デジタルスチルカメラ名義です。銘柄シールの横にはクレードル兼電源端子があり、こちらに電源供給されたクレードルか電源ケーブルを直接挿入することにより充電できる本体充電式となっています。三脚穴はエントリーモデルではないためか金属製でした。
  


電池は当時のサイバーショットシリーズで広く用いられたインフォリチウムCタイプ NP-FC10(NP-FC11)を使用します。よく売れてジャンクで見かける事が多く、しかも何故かバッテリーが入っていることの多いサイバーショットPシリーズと共通なので中古純正品は結構簡単に購入できたりします。しかし、年代の古いリチウムイオン電池なのでさすがに中古品は劣化が進んでいるかもしれません。
記録メディアはメモリースティックプロを使用します。デュオプロではなく無印メモリースティックプロなので現在で使うには変換アダプターが必要ですが変換アダプタ―の入手性が悪くなってきたので少し辛いかもしれません。128MBまでしか使えない無印メモリースティックより遥かにマシですけれども… 動作速度が遅くなったりと恐らく無理をしているかもしれませんがサンディスクの8GBメモリースティックプロデュオを変換アダプターで使えました。
 

画質は結構ノイジーですが解像していてシャープといったところでしょうか。単焦点のディスタゴンは広角ではなく少し歪みが目立って逆光にも弱いようですが普通の条件だと綺麗に写せます。絞りの形状上ボケが菱形なのでマクロは好みが分かれるかもしれません。


状態:故障なし
価格:1080円(化粧箱以外フルセット)

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