2020年1月12日日曜日

京セラ KYOCERA Finecam SL400R

京セラ・コンタックスの光学事業撤退からはや15年、もはや正規中古どころかジャンクでさえ数が少なくなってきた京セラのデジタルカメラです

 
  
 
 



京セラSL400Rは2004年3月に発売されたデジタルスチルカメラです。先に発売されたSL300Rの上位機種という扱いでSL300Rが300万画素に対し、SL400Rは400万画素と高画素になっています。 
京セラデジカメ末期にラインナップされた上級Rシリーズの一つで、この機種をベースにしたと思われるコンタックスU4Rが後に発売されました。 
 
 

KYOCERA Finecam SL400R
フルフラットマグネシウムボディを謳っており、ヘアライン加工された表面の質感は良いのですがキズは付きやすいらしく中古品では特にかなりのキズが入った個体を見かけます。SL300RとSL400Rは回転レンズ採用なので通常収納時にレンズは上を向いています。 
 
 


  • 回転ボディ 超薄型
  • 15mm フルフラットマグネシウムボディ
  • 3.3枚/s フルメモリ連写
  • 高速起動&クイックレスポンス

当時の販促シールが張ったままになっており上記の内容がアピールされていました。特に高速性やクイックレスポンスは独自処理エンジンRTUNEを搭載した京セラならではの機能とされており、当時でフルメモリ連写(SDカードがいっぱいになるまで連写が止まらない)というのはコンデジとしては京セラRシリーズがほぼ唯一だったそうです。フルメモリ連写に関してはSDカードがある程度の高速書き込みが可能な事が条件だったようでパナソニック製SDカードなどが推奨されていました。
モニターは1.5型で11.8万画素の透過/反射併用TFT液晶ディスプレイが搭載されているので明るい日中屋外などでは反射型モニターを生かしてモニターのバックライトを消灯して撮影も可能です。シャッターボタンを半押しすることにより再点灯してしまうので使い勝手は悪いですが。透過反射併用TFTというのが影響しているのかバックライトを点灯している状態でもモニターのコントラスト等は低くて画質もあまりよくありません。
GUIは従来の京セラデジカメに用いられていたもので大分成熟した印象ですが、モード操作あたりが回転レンズ機だけあって他機種と異なるものになっています。マクロがシーンモードにあったり、モードロックをONにしないと電源OFF時に設定リセットというのも同じでした。 
  
 

上部
レンズ部は回転することが前提なので操作キーなどはありません。回転しない本体の方にには電源ボタンとシャッターボタンがあります。
 
 

KYOCERA 3X ZOOM LENS
f=5.8-17.4mm  4.0 MEGA PIXELS
光学3倍ズームの京セラズームレンズが搭載です。一応ズームすると鏡筒が上下に動きますが、天面にあるカバー内での移動なので実質的に伸びないインナーズームみたいになっています。本来ならむき出しのレンズ部をカバーするようにプラスチックのカバーが付いていたのですが、カバーとレンズ前玉共にカビがひどかったので外してカビ掃除をしたため外れています。光学的な構造には関係がないらしくカバーを外しても写り等に影響はありませんでした。 
イメージセンサーは423万画素(有効400万画素)1/2.7型原色フィルタCCDを搭載です。当時でも小さ目のセンサーでしたが京セラのデジタルカメラでは採用例が多かったものです。この423万画素1/2.7型CCDというのは例の大規模CCDイメージセンサー不良の対象となってしまいますので2010年3月頃まで無償修理を行っていました。
画像処理エンジンは当時でも高画質・高速処理・省エネをうりにして売り出していたRTUNEを搭載しています。NuCORE Technology社開発のエンジンをベースに京セラ向けにカスタムしたものでRが付くSL300R、M410RやS5Rなどに搭載されていました。
 


レンズ部を回転させた状態
ローアングルや自撮りに最適と思われるこの構造ですが15年前当時にどれだけ流行ったもんですかね
 
 

USB出力は汎用なminiB端子、外部電源はDC5Vの標準的なもので本体により電池の充電をします。 
 
 

KYOCERA Corp. JAPAN
ASSEMBLED IN CHINA  PARTS MADE IN JAPAN

京セラ株式会社表示でいつものパーツは日本製、組立は中国と表示されている銘板シールです。PARTS MADE IN JAPANと表示していたのは京セラくらいで京セラデジカメが他社にOEM供給された場合(Finecam S3など)も相手先ブランドではMADE IN CHINAと表記する事がほとんどでした。構造上の問題か、そもそもそういう使い方を想定していないのか三脚穴はありませんので三脚は使えません。 

 

画像では互換品になっていますが京セラBP-780Sというリチウムイオン電池パックを使用します。リチウムイオン電池だし、容量もそれなりにあるし、処理エンジンが新世代のものになったしということで従来非常に持ちの悪かった京セラデジカメの電池持ちは改善しているか?と思ったものの逆に発熱も上がっていて電池の消費もそう変わらないものとなっていました。高速処理の弊害なんですかね
 
 
価格:550円











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