SANYOブランド末期に三洋電機がコンパクトデジタルカメラの自社販売に再参入して発売したDSC-X1250です。型番が小さいDSC-X1200はまだXactiiブランドが残っていますが特定ルート向けなので一般には出回っていないと思われます。
DSC-S6を最後に自社デジタルカメラの販売を休止し、OEM生産のみだったものの安価化が進むコンパクトデジタルカメラ市場で製造元ならではの安価な製品でシェアを取れるかと思って参入したのかも?とありますがよく分かりません。この後の後継機はX1260が出たのみでパナソニックに吸収されてしまってそのまま終了となってしまいますが、その後デジタルカメラ部門は株式会社ザクティとしてOEMメーカーとなったのは有名な話です。そもそもコンパクトデジカメの廉価化により高級先のメーカーが苦しんでいた状況でよくこんなエントリーに徹したモデルを新発売しようと思ったものです。元から1万円代前半となると実売価格が5000円付近になってしまうのはほぼ確実だし、当時の三洋電機の体力からして儲からないエントリー機種を維持し続けるのは辛かったと思うのですが。よほどオールエントリーを掲げるペンタックスHOYAなどのエントリーライバルに勝てる自信か勝算でもあったのでしょうか。
購入価格は電池付き100円
持病を抱えていますが1200万画素のデジタルカメラがこの値段とは恐ろしいものです。
この機種は持病として液晶モニターに黒く影のような円が出来るという現象がよくある模様。これは内部で微小な液晶割れが起こっているとか。
操作系はかなり一般的なもので年代が新しいので普通に使えるレベルです。1万円代というとても安価なデジタルカメラながらもシーンモードや電子式ですが手ブレ補正を搭載しています。液晶モニターも大きくて画素数もそこそこなので撮影画像鑑賞には何の問題もないレベルです。ズームボタンはシーソー式、モードダイヤルは無く再生モードにはボタンで切り替えます。
液晶モニターは値段が値段なのでさぞかしショボいものと思って使ってみると、かなり綺麗な方で鮮やかな画面に驚かされます。もっとも撮影した本当の画質よりもシャープで高コントラストに映すようで期待以上に綺麗に映ってしまうという困った点があるといったらあるのですがこれは贅沢な悩みなのでしょう。液晶モニターが綺麗で損することはあまりありませんし。
画像では分かりにくいかもしれませんが、かなり薄いです。単3形電池の直径と同じくらいの厚みでしょうか。ズームレンズは何故か黒いものですが別に本体デザインから浮いているというわけでもないので良いのでしょう。
電源ボタンはかなり細いので指では押しにくいです。シャッターボタンは片側が盛り上がった形状をしているので普通に押すことが出来ます。しかし、AFが決まったあとのシャッタータイムライグが結構長く、一息付いた感じの後にゆっくりシャッターが切れます。この撮影時以外のレスポンスももっさり気味ですが、やはり再び値段が値段だけに高級なCPU等が使われていないためでしょう。
3× OPTICAL LENS
OPTICAL 3X ZOOM
6.3-18.9mm 1:3.1-5.9
レンズはノンブランドの光学3倍ズームを搭載していますが、かなり暗めレンズです。薄いということとコストダウンの為でしょうか。レンズコーティングはかなり濃いめのものが使用されているみたいです。ちなみに何故かセンサーサイズは公表されていないので分かりません。企業秘密にすることでもない項目だと思うのですが。
実はこのレンズユニットはカシオ計算機のエクシリムシリーズの一部に搭載されていたものや、ニコンのクールピクスシリーズの一部の機種にてNIKKORとして搭載されていたレンズユニットとスペック、形状がほぼ同じだったりします。もしかしてまとめて海外の光学メーカー製だったり? 設定メニューからデジタル歪み補正の項目がある通り広角側では強烈に樽状の歪みが発生して全域であまりシャープな写りではないという安そうなユニットです。エクシリムやニッコールでの同スペック・同形状のユニットではそんなに写りは悪くないのですが画像処理が良いのかそもそも本当は違うユニットなのか。
イメージセンサーは1210万画素のCCDが搭載となっていますが、何故かセンサーサイズは非公開(というより興味が無いのかどこにも記載が無い)なので詳細は分かりません。恐らく1/2.3型か1/2.5型のどちらかだとは思うのですが。
SANYO デジタルカメラ DSC-X1250型
三洋電機株式会社 MADE IN VETNAM
まだ自社ブランドで会社名も三洋電機です。原産国は謎のベトナム。
三洋電機のデジタルカメラ工場は過去の機種と相手先の機種からして日本とインドネシアだと思うのですがベトナムにも工場があったのでしょうか。ボディの供給を受ける側ならばその辺の海外メーカーにOEMかODMすることは普通にあるかと思いますが、本体を製造していた三洋が丸投げOEMというのも考えにくくよく分かりません。
三脚穴が端にある、マルチ端子が底面にあるのはよろしくないような。
使用電池はリチウムイオン電池 DB-L80が使用されています。CELL MADE IN JAPANで組立が本体と同じくベトナムだそうです。この電池はパナソニック、東芝のビデオカメラ及び三洋のビデオカメラXactiシリーズ、一部のPENTAX Optioシリーズに使用されています。サイズが少しだけ小さいですが無理やりRICOH CX4などに詰めることも…
SANYO リチウムイオン電池 DB-L80
3.7V 700mAh 2.6Wh Li-ion 00
PSE 使用後はリサイクルへ 2009-11 A
三洋電機株式会社 CELL MADE IN JAPAN PACK ASSEMBLED IN VIETNAM
この画像のSANYO DB-L80は水没してしまい、電池が故障したために本体が長い間駆動できない状態になっていましたが、偶然某カメラで偶然PENTAX D-LI88という同型のリチウムイオン電池が売られているのを見かけて購入したことにより、やっと何年かぶりに動かせました。恐らく中身は同じと思われるPENTAX HOYA D-LI88はPSEマークの取得者がHOYA株式会社になっていたり、三洋では製造年月が記載されていた場所が謎のロット記号になっていたりなどの違いがあります。容量も何故かtyp.740mAhで0.2Wh増えているようです。
●のブラックホールが痛々しいですが本体モニター表示です。
右下の時計表示は電源ON時に少し表示する設定にすることができます。ISO感度は6400まで設定できますが記録画素数が400万画素に制限されるので注意、ですがさすがにその感度で使う場合は稀でしょう。このクラスのデジタルカメラとしては珍しくレンズ歪み補正機能がON/OFFできます。普通ならば撮影画像に自動で掛けるものなのですが。
後にチェックしてみると、画質も言う程悪くない気がします。上記で引き合いに出した日立リビングサプライのi megaはそのまま台湾デジカメを使っているためか、どうしても粗が目立つ事が多いのに対しSANYO DSC-1250Xは普通に使っていると特に不便さを感じる程の粗は感じられません。画質はそりゃクリエイティブな作画の材料にするのは辛いかもですが、それは2万円以下のデジタルカメラでは大抵同じです。
SANYO DSC-X1250 | |||||||
メーカー | SANYO | ||||||
三洋電機株式会社 MADE IN VIETNAM | |||||||
発売 | 2009/12/18 | ||||||
メディア | SDHCカード | ||||||
センサー | 1210万画素 (サイズ不明)CCD 原色フィルター | ||||||
レンズ | 光学3倍 5郡6枚(非球面レンズ4面) | ||||||
モニター | 2.7型 | ||||||
電源 | DB-L80 3.7V 700mAh | ||||||
手ブレ補正 | 新電子式 | ||||||
バージョンアップ | |||||||
価格 | OPEN | ||||||
その他 | |||||||
ISO | |||||||
F値 | F:3.1-5.9 | ||||||
光学ズーム | 3倍 | ||||||
レンズブランド | OPTICAL 3X ZOOM | ||||||
ファインダー | 液晶モニター | ||||||
動画 | VGA(30fps)/QVGA(15fps) | ||||||
MF | |||||||
GPS | |||||||
タッチパネル | |||||||
対応容量上限 | ? | ||||||
カラー | ダークシルバー、シャンパンゴールド | ||||||
フラッシュ | 内蔵フラッシュ | ||||||
アクセサリー接点 | |||||||
ドライブ | 静止画/動画/連写 | ||||||
シーンモード | あり | ||||||
デジタルズーム | 4倍 |
このレンズ性能でも非球面は4枚も入っているのですか。ということはコーティングが悪いのかも?
価格:100円
故障:モニター一部●
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