2016年6月19日日曜日

Konica Digital Revio KD-400Z


デジタルカメラはOEMモデルばかりで煮え切らない態度だったコニカが一気に本気を出して開発したデジタルカメラ第一弾のDigital Revio KD-400Zです。同時に開発されたのは廉価版のDigital Revio KD-310Zで画素数が少ないほかある程度の機能が省略されているモデルです。

Konica Digital Revio KD-400Z    4.0 Mega Pixels
4.0 メガピクセル   光学3倍ズーム  DUAL SLOT  SDメモリカード/メモリースティック 対応

今までのコニカデジタルカメラ高級機は京セラなKD-300Zだったため小型の四角型な形状でしたが自社開発になってからのKD-310Z/400Zは少し大きくなってレンズカバーもスライド式に変更されています。スライドカバーの採用はとにかく高速化を目指した結果のようで、左開きに戸惑うかもしれませんが持前の高速起動を活かせます。スライドカバー含むボディは前面的にステンレス製なので質感はかなり良いです。そりゃ約9万円のカメラですし…
ジャンクでの購入ですが当時の販促シールがほぼそのまま残っています。このまま普通通りに使用していたのでしょうか。


  
背面  こちらにも販促シールが
後のRevioシリーズ、DiMAGE G600でも背面はそのままだったので以外に採用されている機種は多かった操作系です。具体的にはDigital Revio KD-310Z/KD-400Z/KD-500Z、Revio KD-410Z/KD-510Z、DiMAGE G600とかなり多いです。
販促シールに書かれている内容はオートデモモードについてであり、説明通りに操作すると高速処理(再生時拡大、スクロール)をアピールするデモが始まります。しかし、この機能はファームフェアを最新のVer.1.5Aにすると削除されてしまうので再現できる実機は案外少ないかもしれません。内容は世界地図を撮影した画像を内蔵効果音音源(旧起動音等)を鳴らしながらスクロールしたり拡大したりするというものになります。

液晶モニターは1.5インチと2002年発売ということを考えても小さいかもしれません。光学ファインダーがそれなりに使えるので問題ないのかもしれませんが。
UIはのちのRevioシリーズなどにも使われたものですが露出設定などのカーソルキーへの割り当てなどができずメニューに潜らなければならないので少し面倒なものとなっています。シーンモードなどの洒落た機能はありません。


  
「レンズカバー開で超高速起動」
こちらにも細長い販促シールがありました。確かに年代を考えると超高速起動と謳っても全く問題ない速さです。画素数、価格帯、時期が同じでまさしくライバルであったミノルタ DiMAGE F100が10秒近く起動に時間がかかるくらいなので(あれは当時でもかなり遅いような…) ちなみに先日のSANYO DSC-MZ3型も同時期ですが起動速度は平均くらいでしょうか。

本体の厚みはそれなりにあることが分かります。一応こだわった高性能沈殿式レンズによって小型化とあるのですが、やはり年代的に限度があったのでしょう。もっとも現在でも高画質レンズ搭載機はレンズの部分だけ出ていたりするのであまり変わりはないのかもしれませんが。デュアルスロットであるためSDカードのロゴとメモリースティックのロゴの2つがあります。



  
ZOOM HEXANON
f =8-24mm  1:2.8-4.9


ご自慢のヘキサノンレンズがズームになって帰ってきました。帰ってきたというのはかつてのQ-M100VやそれをベースにしたらしきDIGITAL現場監督などが単焦点のHEXANONレンズを付けていたのですが、のちにOEMっぽいKD-200Z、KD-300Zと続いたのでHEXANONが見送られていたためです。7群8枚の非球面レンズ含む、マルチコーティングとかなり力を入れられて解像性能が高いことアピールされているこのズームヘキサノンですが拘って自社デジカメのみに搭載されていると思ったら実際にはカシオ計算機のQV-Rシリーズなどに供給されていたようです。フィルム時代には安カメラなどレンズを供給して自社ブランド(KONICA LENS等)を使わせ過ぎたのでブランド価値が下がってしまったと聞くコニカですがデジタルカメラの場合は他社にHEXANONを使わせた例は無いようです。


撮影モード時
拘られただけあってスタイリッシュに見えますが、定価約9万円の高級デジタルカメラには見えないデザインです。当時はオリンパスのCAMEDIA X-3やキヤノン Powershot Sシリーズ、カウントしていいのか微妙なi.megaシリーズ等スライドカバーのデジタルカメラがそれなりに存在していた時代です。パワーショットのスライドカバーの出来はそれなりに華奢だったもののそれ以外のスライドカバーは造りがよくて便利なギミックでした。



USB端子がむき出しなのも高級カメラらしくないところですが、コニカミノルタになってからもそのままだったのを見るとこれも意図されたデザインか何かだったのでしょう。



このシリーズは底面も同じなのでかなり見覚えのある形状です。

Konica Digital Camera
KONICA CORPORATION  Made in Malaysia  N159


このシリーズは一貫してマレーシア製でマレーシアにコニカの工場でもあったのか気になるところです。αDigitalシリーズがマレーシア製でソニーに譲渡された工場に含まれていたことからコニカミノルタの何かしらの施設があったのは間違いなさそうですが。



Konica  DR-LB4
Li-ion BATTERY PACK  3.7V 820mAh
Konica Corporation   MADE IN CHINA


使用する電池はリチウムイオン電池パック Konica DR-LB4です。この電池(コニカミノルタ型番ではNP-600)は形状こそキヤノンのIXY Digitalに使われていたリチウムイオン電池パックに似ていて汎用性が高そうですが、実はコニカ自社製のDigital Revio(Revio)シリーズ及びその後継のDiMAGE Gシリーズでしか採用されていない電池なので汎用性は期待できません。容量は820mAhとそれなりですがデジタルカメラ本体の消費電力が大きかった時代の物で当時の純正品は劣化している可能性が高いので何とも言えませんが割とタフではない類の電池に感じます。互換性が無いといっても互換電池はばっちり用意されているので他の機種にも使いまわすことを狙っているジャンカーさん以外には関係ない気もしますが。


コニカが本気を入れて開発した高価なカメラということだけあって晴天屋外では素晴らしい解像感ある画質となります。ですが、上記の通り晴天屋外という好条件で最高のパフォーマンスとなるようで、曇っていたり光量が足らなくなると並かそれ以下の描写になってしまうことが多いです。2段階のようですが絞りが関係しているのでしょうか。
富士フイルム、イーストマン・コダックと同じように感材メーカーのデジタルカメラなのでさぞかし発色豊かで高コントラスト…と思ったら割とみたまんまの写りをします。KD-300Z、KD-200Zの他社OEM時代の発色は結構ギラギラしていたのですがコニカが欲しかったのはこちらの写実性の高い発色だったのでしょうか。感材メーカー仲間のアグファのデジタルカメラもトイデジ以外はそういう系統の写りですが、そちらは丸投げOEMっぽいので比較できません。
 
 
Konica Digital Revio KD-400Z
メーカーKonica
Konica Corporation
原産国MADE IN MALAYSIA
発売2002/6月頃
メディアSDカード、MMC/メモリーステイック/内蔵メモリー 2MB
センサー1/1.8型 413万画素 CCD 原色フィルター
レンズブランドZOOM HEXANON
レンズ構成7群8枚 (非球面含む)
画像エンジンSignal Processing Engine
手ブレ補正なし
光学ズーム3倍
電池DR-LB4 3.7V 820mAh
モニター1.5型 低温ポリシリコンTFT カラー液晶
ファインダー光学
バージョン1.50A→1.55A
ボディ外装ステンレス
価格88000
その他HEXAR RF音再現、高速起動、デュアルスロット

ISOAUTOのみ
F値F2.8(W)-F4.9(T)
圧縮率FINE/NORMAL
動画VGA WAVEモノラル AVI
MFなし
GPSなし
タッチパネルなし
容量上限
カラーモードカラー/モノクロ/セピア
ストロボ内蔵
ドライブ静止画/動画



価格:324円
状態:日付リセット




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