カシオ計算機の代表的なデジタルカメラシリーズとなったハイスピードエクシリムの初期のモデルです。現在のハイスピードエクシリムはほぼ高倍率ズーム機ですが、かつて始まりの頃のハイスピードケクシリムはこんな感じでコンパクト形がありました。元を辿ればネオ一眼タイプが始まりですが。
購入価格は2000円
ハイスピードエクシリムシリーズは独特の性能なだけあってか古い中古のモデルでもあまり価格が下がっておらず、有名チェーン等では保証なし中古でも6000円以上することが多いのでこの価格はお買い得でした。状態は「レンズカバー半開きです」とありましたが、ちょっとレンズユニットの化粧板(レンズブランドや仕様が印字されているアレ)を弄って解決です。
デザインはいままでのカードサイズエクシリムとそんなに違いはありませんが、コンセプトが違うためか薄型・軽量ではなく厚くて重めです。レンズ部も少し出っ張っているのが見えます。左下の金色なHSエンブレムはハイスピードエクシリムシリーズの証だったのですが、現行モデルでは単に印字だけされることが多くなってしまいました。富士フイルムのSUPER CCDハニカムと同じようなものでしょうか。ボディは全体的にプラスチック製で金属は使われていないようですが、マット加工になっていたり重量感があったりするので安っぽい感じではありません。
CASIO EXILIM HS CONTINUOUS SHOOTING
2010年発売モデルなので液晶モニターは大き目です。エクシリムシリーズはズームになってからずっと液晶モニター大き目のシリーズなのですが。
UIは昔のエクシリムシリーズとそんなに変わらない独特のものなのでカシオ計算機系デジタルカメラを使っている方はすぐに使えるかと思います。撮影や再生ボタンを押すとダイレクトで電源をオンに出来たり、ボタン一発で基本的なオートやプレミアムオートモードに切り替えることのできるボタンなどが使えるようになっています。動画性能もウリにしていたのでダイレクト録画ボタンもあります。
液晶モニターは大きさは3.0型と大きいのですが、年代故にかドット数は46万800ドットと控えめです。fpsもそんなに低くないのか滑らかに動いているのではないのでしょうか。
天面
エクシリムシリーズではおなじみのAUTOボタンの他にHSボタンがあるのが見えます。これは通常のエクシリムシリーズにあるベストショット機能のみではなくHSベストショット機能があるためで、ハイスピード機能を使っている際にはこのボタンが光ります。通常のベストショット機能に加えてHSベストショット機能まであるのでベストショット機能はかなりの数になります。
動画性能も高いことになっていたので録音マイクもステレオです。ズームはレバー式のボタンとなっているなどやはり廉価品では無かったようです。
CMOS SHIFT STABILIZATION EX-ZR10
EXILIM 28mm WIDE OPTICAL 7x
F = 5.0-35.0mm 1:3.0-5.9
この形状としては高倍率なエクシリムレンズが搭載されています。かつてはPENTAXブランドのレンズユニットを採用していたカシオ計算機ですがとある時期からEXILIMレンズを使うようになります。レンズ供給元はかなり変わってくるらしく一時期はニコンと同じかと思ったら、今度はコダックのEasyShareと同じなど安定しないです。
イメージセンサーは1275万画素 1/2.3型 裏面照射型CMOSセンサーが使われています。裏面照射CMOS採用といっても他メーカーのように高感度域の改善の為ではなく、ハイスピードのために採用されているのかISOの上限は3200と特別に高感度というわけではありません。手振れ補正はこのCMOSセンサーを駆動するイメージセンサーシフト形式となっています。
画像処理エンジンはハイスピードシリーズ専用のEXILIMエンジンHSとなります。
EXILIMエンジンHS デジタルテクノロジーが光学性能を凌駕する 高速撮影機能と高速画像処理を備えた新エンジン 当時のHPより抜粋
こんな感じで謳われている通りブランド力のあまりないレンズよりも自社の画像処理エンジンがアピールされています。処理エンジンだけではなくマルチCPUと2つの画像処理回路によりハイスピード機能や高画質を実現しているようです。
撮影時
こうやってみるとカードサイズエクシリムシリーズとそんなに変わらないように見えますが、実際にはかなりこちらが大きいです。カードサイズエクシリムシリーズがコンパクト性を謳っているのに対し、ハイスピードエクシリムシリーズはコンパクトが最大の特長ではないためそれなりの大きさになっているのでしょう。
ちなみにHS EXILIMエンジンの他にバッファか何かなのかエルピーダのチップが積んでありました。倒産してレキサーなどのマイクロンに買収されてしまったエルピーダですが、こんなデジカメでもDRAMが使われていたようです。
CASIO
CASIO COMPUTER CO., LTD.
EX-ZR10 MADE IN CHINA
社名は変わらずそのままカシオ計算機株式会社です。原産国は中国となっていますがエクシリムシリーズはかなり早い時期から中国製だったような。
三脚穴は中央付近に配置されていて、ギリギリ光軸にも入っています。ザラザラ加工で安っぽくない底面となっていました。
使用電池はリチウムイオン電池 NP-110が使用されています。コンパクトな形状のリチウムイオン電池パックですが容量が1200mAhとそれなりに大きいものです。
CASIO EXILIM LITHIUM ION BATTERY RECHAGEABLE
リチウムイオン電池 充電式 Li-ion 00
3.7V 1200mAh 4.5Wh NP-110 PSE CASIO
CASIO COMPUTER CO., LTD. MADE IN CHINA
それにしてもエクシリム電池は初期から純正エンブレムが付いていますが、そんなに偽物が多かったのでしょうか。かつてのQVシリーズのリチウムイオン電池にはエンブレムは無かったのですが。
画質は他社と比べて特別に綺麗というわけではないのですが、何より多くの機能が武器となっている機種です。例えば他社ではまだまだ採用されていなかったHDR機能を採用するばかりかHDRアートなどといった特別な撮影機能を搭載しています。ハイスピード機能についても単に高速連写に使えるというわけではなく複数枚を合成してマルチ超解像ズームやHS手振れ補正などといった特別な撮影機能を実現しています。それに通常のベストショット機能を加えるとエフェクトやシーンモード系は最強のクラスなのではないのでしょうか。
CASIO EXILIM EX-ZR10 | |||||
メーカー | CASIO | ||||
CASIO COMPUTER CO., LTD. | |||||
原産国 | MADE IN CHINA | ||||
発売 | |||||
メディア | SDHC/SDカード、内蔵メモリー 62.1MB | ||||
センサー | 1275万画素 1/2.3型裏面照射CMOS | ||||
レンズブランド | EXILIM 28mm WIDE OPTICA 7x | ||||
レンズ構成 | 非球面レンズ含む7群8枚 | ||||
画像エンジン | EXILIMエンジンHS | ||||
手ブレ補正 | CMOSセンサーシフト方式 | ||||
光学ズーム | 7倍 | ||||
電池 | NP-110 3.7V 1200mAh | ||||
モニター | 3.0型 液晶モニターTFT 46万800ドット | ||||
ファインダー | |||||
バージョン | アップあり | ||||
ボディ外装 | プラスチック | ||||
価格 | オープン | ||||
その他 | ハイスピード | ||||
ISO | AUTO/100-3200 | ||||
F値 | F:3.0(W)-F:5.9(T) | ||||
圧縮率 | 高精細-F / 標準-N | ||||
動画 | FHD 1920x1080 30fps/ HS 224x160 480fps | ||||
MF | |||||
GPS | |||||
タッチパネル | |||||
容量上限 | |||||
カラーモード | ベストショット、HDRアート等 | ||||
ストロボ | 内蔵 | ||||
ドライブ | 静止画/高速連写/各動画機能 |
価格:2000円
状態:レンズカバー半開き → 修正
ベストショット 風景で撮影
彩度が少し上がっているほか緑系が強くなる、ピンが遠距離に来る、若干シャープネスがかかるなどといった処理がなされるようです。青が実際より濃くなっているなど見たまんまではなくなりますが、一見すると美しく見える万人受けする写真になるでしょう。カンタン・見た目がキレイという使い方が嫌な方はこのカメラを買わないでしょうし、このコンセプトのプロなカシオらしい写真と言えます。
フルオートで撮影
裏面照射CMOSなので木々の緑色が淡く、気持ちよくない発色ですが仕方が無いです。コダックヴィヴィトカラーなどのやりすぎ色彩の画像が好きか、淡い発色な初期CMOSカラーが好きかは人によって違うかと思いますが、経験上万人受けするのは高彩度でシャープネスの効いた画像だったと思います。L判ではあまり違和感も見えづらいですし。
追加の撮影画像→EX-ZR10
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