ペンタックスがまだHOYAに買収される前に展開していたコンパクト型フラッグシップデジタルカメラなOptio Aシリーズの3代目なOptio A30です。このシリーズはコンパクトながらも高画素に大型センサー、SRことセンサーシフト式手振れにマニュアル撮影機能をウリにしていました。
購入価格は324円
1000万画素越えでペンタックスと無名でもないのにこの価格ということも諸行無常なのでしょうか。現在ではペンタックスとしてのコンパクトデジカメは無いので存在しないブランド扱いですかね。
デザインは普通のコンパクトデジカメとそう変わらないのに位置的にはフラッグシップ機なのです。フラッグシップだけあってボディやレンズ銘柄板が金属製だったりSRロゴが張り付け式のエンブレムだったりしますが。
PENTAX Optio 10 Megapixels SR
初代であるA10では800万画素だったのがOptio A20で1000万画素となり、このA30はさらに細かいところを高性能化したマイナーチェンジ後継機です。その為か画素数そのものは据え置きですが、A30の後継機で最終機なOptio A40では1200万画素となりました
背面
入手時は液晶モニターが割れていてまともに使えなかったのでA20から移植したら普通に使えたのでA20からスペックは変わっていないのでしょう。ソニー製の液晶モニターですが電源線が別付コネクタのタイプなので自己責任で交換する際にはフレキばかりに注意が行って電源コネクタを切ってしまわないように注意しましょう。
操作系もA20からほとんど変わっていないオプティオUIになります。ゴミ箱マークのあるグリーンボタンはグリーンモード設定以外にも各撮影設定を割り当てることの出来るファンクションボタンとしても使えます。OKの独立した十字キーや再生ボタンが独立しているなど高級機には見えませんが十分な操作系です。TvやAvなどのマニュアル機能はPモードで設定できますが、シャッタースピードと絞りのどちらも設定できるMモードはありません。
液晶モニターはTFTカラー液晶 2.5型 23.2万画素のソニー製が搭載されています。この液晶モニターはどうも実際の撮影画像より彩度高めで表示しているような… ちょっと画素数少な目というのが残念ですがコストの兼ね合いなのでしょうか。
天面
先代機にあった手振れ補正プレビューボタンがあります。この手振れ補正プレビューボタンは押している間はフルタイム補正となって手振れ補正効果を実感できるというものですが撮影に便利な使い方があったりするのでしょうか。確かにプレビューして本体を動かしてみるとかなり強力にブレを補正していることが分かりますが。
電源ボタンはシャッターボタン横にあるものですが、電源が入っている間はリング状にグリーンカラーで発光しています。だからなんだというかもしれませんが、暗いところで電源が入っているのが分かるということや自己満足の世界なのです。
シャッターボタン一気全押し時ではAFが作動しないパンフォーカスになり、シャッタータイムラグの低減を図る代わりに焦点から外れた被写体の場合はピンボケします。
smc PENTAX LENS
7.9 mm - 23.7 mm
レンズも先代から変わらずセンサーシフト手振れ補正機能付きのsmcペンタックスレンズが搭載されています。ペンタックスレンズということでいつもの収納技術なスライディング・レンズ・システム採用ユニットです。smcブランドということでマルチコーティングされているのかは分かりませんが逆光に簡単に負けるわけでもなく、良く解像していることから良いレンズユニットなのでしょう。伝統的に四辺が弱いのは相変らずですがこれもスライディング・レンズ・システムによるものなのでしょうか。
イメージセンサーは1037万画素 1/1.8型 CCD 原色フィルター イメージセンサーシフト式手振れ補正付きが搭載されています。こだわりの高級機ということでイメージセンサーが一般的な1/2.5型より大きくなっているようです。手振れ補正はA20から高性能化されて制御アルゴリズムを変更して新型ジャイロセンサーを採用したらしく、確かにA20より補正に強力になっている気がします。Digital SRという手振れ補正とMovie SRという補正を合わせてトリプル手振れ補正としているみたいですが、Digital SRは高感度撮影によるシャッタースピード稼ぎ、Movie SRについては文字通り動画専用のデジタル補正のようなのでメインはやはりセンサーシフト式のSRのようです。
撮影時
薄いボディにこれだけの長さのレンズユニットが入っているのもスライディング・レンズ・システムによるものなのでしょうか。ちなみにAF補助光は他機種と違って一般的なオレンジ系のカラーだったりします。ペンタックスのオプティオのAF補助光といえばグリーンカラーという印象だったのですが。
Optio A30
PENTAX Corp. ASSEMBLED IN PHIIPPINES
まだHOYAに買収されていないので会社名はペンタックス株式会社です。他の三洋製っぽいオプティオシリーズはインドネシア製が多かったのですが、このA30は組立てがフィリピンとなっています。フィリピンといえばペンタックスのデジタル一眼レフや交換レンズがフィリピン製なのでこのA30は高級機だけあって自社製だったのでしょうか。分解してみた際にチップや基盤を見てみましたが、確かに三洋っぽいMシリーズとはかなり異なる構造やチップ搭載だったので自社製っぽいです。
三脚穴はちゃんと中央に配置されていました。
電池はリチウムイオン電池 PENTAX D-LI8が採用されています。この電池は富士フイルム NP-40と同形状なものですが、古いタイプのリチウムイオン電池形状な為か容量が少なく、実際に公称撮影枚数は静止画で約150枚とかなり控えめな数字です。各所によると後のシリーズなA40では富士フイルム NP-50と同形状の電池を採用するはずだったのが電池製造元の松下電池工業の工場火災により供給できなくなり従来の電池を採用せざるを得なくなったという経緯があるので、従来型の電池を採用し続けたのは何かしらの意味があったのかもしれません。
画質はレンズが周辺を除き悪くないのでキッチリ解像しているように見えます。発色は従来のペンタックスっぽいくっきりな彩度高めなものになることが多いですが、安定しない場合もあるような。光源に左右されているのでしょうか。
ご自慢のSRことセンサーシフト式手振れ補正はプレビューで試したら分かる通りかなり強力になっているようで1/10以下で普通に止まっている画像があったのはビックリです。
PENTAX Optio A30 | |||||
メーカー | PENTAX | ||||
PENTAX Corp. | |||||
原産国 | ASSEMBLED IN PHHILPINE | ||||
発売 | 2007/03月 | ||||
メディア | SDHCカード、内蔵メモリー 22MB | ||||
センサー | 1037万画素 1/1.8型 原色フィルター インターライントランスファー CCD | ||||
レンズブランド | smc PENTAX LENS | ||||
レンズ構成 | 5群7枚(両面非球面レンズ2枚、片面非球面レンズ1枚) | ||||
画像エンジン | |||||
手ブレ補正 | SR(センサーシフト式)/Digital SR / Movie SR | ||||
光学ズーム | 3倍 | ||||
電池 | D-LI8 | ||||
モニター | 2.5型 23.3万画素 TFTカラー液晶 | ||||
ファインダー | |||||
バージョン | |||||
ボディ外装 | 金属 | ||||
価格 | オープン | ||||
その他 | インテリジェントズーム | ||||
ISO | オート(64-800) / 64-1600 | ||||
F値 | F2.8-F5.4 | ||||
圧縮率 | S.ファイン / ファイン / ノーマル | ||||
動画 | AVI 30fps (25fps) | ||||
MF | あり | ||||
GPS | |||||
タッチパネル | |||||
容量上限 | |||||
カラーモード | あり | ||||
ストロボ | 内蔵 | ||||
ドライブ | 単写/セルフタイマー/連写/リモコン |
価格:324円
状態:液晶モニター割れ→交換
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