2016年10月17日月曜日

Nikon COOLPIX 990 E990


ニコンのクールピクスシリーズのフラグシップシリーズであるスイバル機構なCOOLPIX 990です。最初期のクールピクスシリーズは初代がカメラっぽくないノートパソコンの周辺機のようなCOOLPIX 100だったり、後に発売された高級機がこのスイバルシリーズだったりとフィルムカメラとはかけ離れた形状・デザインでした。恐らく当時の主流であるフィルムカメラと被らないという意味やデジタルでしかできないことをした結果だと思うのですが、デジタルカメラの普及と共に通常のカメラの形状をした高級クールピクスも現れ、遂にはフィルムカメラの方が完全生産終了となってしまいます。
発売は2000年4月27日と高級機で300万画素を突破し始めた頃のモデルとなります。発売定価は12万5000円と当時は高かったデジタルスチルカメラの中でも特に高い高級クラスの機種です。同年代・同価格帯のライバルは富士フイルムのFinePix 4700Z、ソニー Cyber shot DSC-F505V、オリンパス CAMEDIA C-3030ZOOM、キヤノン PowerShot G1などですかね。
 
購入価格は525円
古いとはいえニコンの高級スイバル機ということもあっての価格なのでしょう。何故か古いクールピクスのジャンクはそんなに見かけないので価値もありそうです。
 


デザインは先代から継いだカメラっぽくないスイバルデザインとなっています。前面に外部電源端子やフラッシュシンクロ端子、液晶モニター輝度調整スイッチがあるなど完全にスイバル前提のデザインとなっています。ニコン高級機にあるグリップのカラー部や大きいNikonロゴが人気のようです。後付けの画素数シールが当時では最先端であったことを語ります。
ボディは艶消し加工のマグネシウム製とかなりの豪華仕様で価格相応の仕上がりとなっている模様。
 
Nikon  COOLPIX 990  3.34 MEGA PIXELS 
 


年代の割には大き目の液晶モニターがあります。スイバル機構なレンズユニットの方には操作ボタンはもちろんありません。
これのジャンク理由はボタンが一部効かないというもので最初はある程度の撮影が出来ていたのですが、どんどん操作できなくなっていき遂にはシャッターとズームなどのボタン以外は使えなくなってしまいました。ということで試し撮りすら出来ていない電源の入るオブジェ化しております。
 
液晶モニターは1.8 型低温ポリシリコンTFT液晶 11万画素 視野率約 97 %とそれなりの物が搭載されています。この液晶モニターは同じスペックの物が他にもCOOLPIX 700や5000などと結構使いまわされているようです。
操作系UIについてはそんなに触れていないまま故障したので不明ですが、決して使いやすいものではなかったと思います。起動時は確かテレ端での起動だったと思いますのでその辺りも使いにくいかもです。
 
 

天面
スイバルしていない状態ではレンズ部はこちらにあります。高級機だけあって情報表示用のサブモニターがあったりと豪華です。モードダイヤルは電源も兼ねている形式で再生やマニュアル/オートの切り替えもすべてこのダイヤルでおこないます。近くにあるモードと露出補正のボタンはファンクションキーにもなるようです。撮影モードの表記がRECというのもなんだかカメラっぽくないですが、初期のコダックと同じようにデジタルカメラはカメラではなくPCの周辺機というような思想だったのでしょうか。
 
 

ZOOM NIKKOR
  8-24mm  1:2.5-4

 
光学3倍ズームのズームニッコールが搭載されています。飛び出してくることのないインナーズーム式でフィルター口にネジが切ってあるので各アクセサリーの装着可能です。口径はφ28mmとほぼ専用設計ですが… 大口径ではないので明るさはそれなりですがそれでも広角側は若干明るめとなっています。新開発のZoom-Nikkor レンズとされ、ニコン スーパー インテグレーテッド コーティングというコーティングを全面に施しているなどお高そうなレンズです。

イメージセンサーは334万画素 1/1.8型CCD 補色フィルターとなっています。このスペックのCCDは製造元?なソニー以外にも多くのメーカーが採用していたメジャーセンサーですが補色フィルターCCDというのは意外と少ないです。ライバルのキヤノン PowerShot G1が同じスペックで補色フィルターですが同じものを使っているのですかね。
画像処理エンジンについては記載なしですがニコン独自のカメラテクノロジー仕様という記載はあります。それによって銀塩写真に迫るデジタル画像を提供とありますが、やはりデジカメは写真機扱いでは無いようです…
 
 

撮影時状態
スイバル式なのでこういう恰好が通常になりますが、レンズの向きは上下に可動式なので結構自由です。ハイアングルもローアングルも楽に狙える機構ですが光学ファインダーは物理的にほとんど使い物になりません。
 


当時のCOOLPIXロゴっぽいもの
上下反転の2つのCOOLPIXロゴがXで繋がっているというものです
 
 

記録メディアはコンパクトフラッシュ CFを使用します。Type:I対応なのでマイクロドライブは使用できませんが、高画質動画が撮れたりするわけではないのである程度のメディアで十分でしょう。

外部出力端子は3.5φのビデオケーブルと独自形状なUSB 1.1端子となっています。
 
 

底面  スイバル前提なので光学ファインダーと表示ランプもこちらです
 
Nikon E990
NIKON CORP.  MADE IN JAPAN  N150

名義はニコン株式会社、型番はNikon E990です。OEMなどでインドネシアなど海外製の多いクールピクスエントリー機~ミドル機ですがフラッグシップ級機なこのE990は日本製となっています。金属穴や底面まで全面的に金属製なボディなどさすが高級機です。
 


電源は単3形電池を4本使用します。当時の電池事情的にモニターを点けての撮影は厳しかったようですが、現代のニッケル水素電池の性能ならば普通に使えます。そういうモノなのでアルカリ乾電池はほぼ使い物にならないというのはやはり常識だったようで…
 
 
ニコンが力を入れて作った高級スイバルシリーズということで画質はマクロがとても美しいとのことですが、使えないのでどうしようもありません。しかし、その巨大なマグネシウム製ボディはオブジェとしても十分役割を果たしてくれます。ホコリ被ったら目立ちますけど…
 

価格:525円
状態:撮影できない  ボタン効かず
 

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