2017年2月9日木曜日
Canon PowerShot 600N
1996年7月に発売されたキヤノン初の普通のカメラのように使えるデジタルスチルカメラ PowerShot 600… のマイナーチェンジ改善版であるPowerShot 600Nです。600と600Nの間にはPanasonic (松下電器産業)よりOEMを受けたPowerShot 350を挟んでいるので600登場直後にマイナーチェンジ版がでたというわけではありません。
キヤノン パワーショット600Nは1997年 3月にメーカー希望小売価格11万8000円で発売されたデジタルスチルカメラになります。基本スペックは58万画素CCDにF:2.4の35mm換算で50mmの単焦点レンズを搭載となっています。購入価格は電池付属で200円です。
この頃のデジタルスチルカメラはパソコンの入力システムの一部といった扱いで、本気でフィルムカメラの代替を狙ったような機種は報道や写真店など一部を除いてほとんど存在していませんでした。ということでパソコンと連携できないデジカメはお話にならない時代だったので、光学メーカーであったキヤノンの場合でもPCカードに記録などPCで使う前提の仕様となっています。
本体
画像では高級感あるメタリックボディに見えているかもしれませんが、実際のところはシルバーカラーのプラスチックボディーなので質感はそんなによくありません。それでも中身が詰まり過ぎててかなりずっしり来るというのが時代を感じさせるのです。その巨大なボディに見合うサイズのグリップがあるので手にあまる大きさということを我慢すれば意外とホールド感は悪くなかったりします。
背面
時代なりにカラーの液晶モニターは搭載されていないので撮影画像の確認や削除、ライブビューなどはできません。ファインダー下のスライドスイッチはカラーとテキストなどで使う前提のモノクロモードの切り替えスイッチとなっており、モノクロモードでは光学ファインダーに赤い目印が出ます。この光学ファインダーが意外に出来が悪いらしく、像はぼやけて見えるうえに井戸の底から覗いているような遠い感覚な…
天面
背面に液晶モニターが無いので情報表示用のモノクロモニターがある天面付近に操作系キーは集中しています。対応する電源が無いので起動することができないので操作系のUIなどは分かりません。
シャッターボタンの押し心地はいまいちで半押しと全押しの区別がつかないフニャフニャした感触のものですが当時はこれが普通だったのですかね。
CANON LENS
7mm F2.5 AF
単焦点で50mmのキヤノンレンズが搭載されています。構成は6群6枚でパンフォーカスではなくオートフォーカス仕様と拘られています。高画質はフィルムに任せ、それなりの画質で良いということでビデオレンズが流用されることも多かったデジカメの時代に高解像度のそれなりのレンズを搭載しているようです。ちなみにその例のレンズというのは下の小さいもので、上の巨大なものは光学ファインダーとなっています。
イメージセンサーは1/3インチ 57万画素CCDの搭載なのですが、なんと元機種のPowerShot 600からローパスフィルターレスというのです。一部レビューサイトに記載されているのみで今となっては本当なのかいまいち分からないのですが。
撮影時
といっても小さいレンズカバーを開くだけなのですが
記録メディアはPCカード Type I/II/IIIが使用できます。内蔵メモリーも当時の機種としては多い1MBの内蔵メモリーにも記録できます。
本体がここまで大きくなった理由はライバルのクリップイットやQVシリーズを見る限り、小型化の技術が未成熟だったこともあると思いますが、PCカード採用というのが大きいのではないのでしょうか。
Canon PS1006
CANON INC. MADE IN JAPAN DC 10.5V
販売者名義はキヤノン株式会社、日本製となっています。充電は本体充電式でどこにでもあるあの形状のACアダプターですが電圧が10.5Vと地味に高電圧なので探すのは面倒かもしれません。
電池は専用のニカド電池パックを使用します。リチウムイオン電池ではなくニカド電池というところに時代を感じます。
Canon BATTERY PACK NB-6N
7.2V 700mAh/0.2CmA Ni-Cd BATTERY CANON INC. MADE IN JAPAN
本体がデカいのならば当然電池もデカくなっており、かなり重たい電池なのですがニカド電池故に700mAhとそれなりの容量となっています。ニカドのパック電池ということで耐久性も低めのようです。
デカいデカい書いていますが、それほど大きいかというと古いエントリーデジタル一眼レフであるCanon EOS Kiss Digital Xよりも大きいのです。重量もレンズを装着していなければ張り合えるようなものであり、当時のデジタルスチルカメラがどれだけ巨大だったか分かります。2000年代初期くらいには小型デジタルスチルカメラも少しづつ登場し始めましたが、液晶モニターが無かったりトイデジスペックだったりと何かを我慢しなければならないものが殆どでした。サイバーショットUシリーズのように普通に使える超小型デジカメなども登場していますが。
現代的なコンパクトデジタルカメラと単3形電池とのサイズ比較
やはり巨大です
価格:200円 電池付属
状態:不明
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