2016年5月3日火曜日

Konica Digital Revio KD-210Z ゴールド

  
コニカがまだミノルタと合併する前のKonicaブランドで発売した200万画素級(実際は何故か195万画素)のデジタルカメラです。まだミノルタが関係無かったとはいえ実はベースが同じデジタルカメラがミノルタから発売されていた事はナイショ。

Konica Digital Revio  KD-210Z
2.0 MEGA PIXELS  SD


コニカっぽくないガンメタカラーでおしゃれに見えますが2002年発売と時代が時代なのでかなりデカく、実物は弁当箱みたいに感じてしまいます。高さも幅も大体単1形乾電池と同じくらいですがエントリー機だけあってフルプラスチックボディなので重量は以外と軽かったりします。この機種が発売される1年前の2001年では300万画素で更に小型で金属ボディな上級機であるDigital Revio KD-300Zが京セラのOEMとはいえ発売されているので前機種のKD-200Zも含めあえて廉価にスペックダウンされた機種なのでしょう。
白文字で堂々と200万画素と印字されていますが、実際の画素数は何故か少しだけ少ない約195万画素となっています。前機種KD-200Zのバージョンアップ版となっており、動画撮影時間が伸びた事や起動時間が1秒の短縮、デジタルズームが2倍から2.5倍になる等の変更がされています。メーカー希望小売価格も約2万円引き下げられて更に廉価になりました。とは言っても前述の通り年代が年代なので約5万円と今の感覚からすると高いのは間違いないのですが。上級機であるKD-300Zが定価88,000円なのに対し、廉価なKD-200Zは68,000円とあまり差が無いことからマズいとでも思ったのでしょう。 

デザインはKD-300Zのスタイリッシュさには負けますが廉価機種はこんなものです。光学ファインダーが大き目でレンズの真上に配置されているのでパララックスの少なさに期待できます。でもDigitalの文字が消されるとAPSフィルム機に見えてくる不思議な感じもあります。





  
エントリー機種なのに付いている大き目のサブモノクロ液晶モニターが目立ちます。このカメラは何故か撮影時のプレビュー時にメインカラー液晶モニターに一切の情報を表示しない仕様(するのはマクロの花マークくらい)なのでモノクロ液晶モニターを頼って撮影することになります。メインモニターの表示量の貧祖さに対してサブモニターには撮影モード、撮影可能枚数、電池残量、画質や画素数などとほとんどの情報が表示されるのです。

操作系はズームボタンも兼ねたカーソルバーで行い、他にMENUやDISPLAYボタンを使いますが撮影ではMODEボタンを多用するUIとなっています。この機種は電源を切るたびにAUTOモードに戻ってしまうという面倒な仕様であり、目的の発光禁止モードに設定するにはMODEボタンを連打するという謎すぎる仕様なのでさらに面倒なのです。一応電源OFF時にメモリーするのか次回設定時にはMODEボタンを一回押しただけで以前のモードに戻るという救いはありますが。
メインの液晶モニターは何だか青っぽいホワイトバランスになっています。プレビューなどの処理系はかなり遅めなので容量がキツい場面以外では持ち帰ってからPCで画像を選別するといった使い方の方が楽かもしれません。 


  
レンズは珍しい一筒式となっています。
この時代にありがちな電源と動作モードが一緒になったモードダイヤルですが慣れてみればそんなに操作ミスはしないような。カメラマークの横にMが描かれているのがマニュアル撮影モードでカメラマークのみがオート撮影モードになります。なおオート撮影モードでは露出補正や感度調整など一切の数値の調整ができません。
上部から見ると光学ファインダー部が出っ張っていることが分かります。この出っ張りのおかげで鼻がボディに付きにくいというメリットがあります。

Digital Revio
KD-210Z  



  
KONICA ZOOM LENS
f=5.4 - 16.2mm 1:2.8-4.6


明るさは平凡な光学3倍ズームのコニカブランドのズームレンズが搭載されています。明るさやスペックだけは一般的なのですが、このレンズには何故かレンズカバーが存在しないという特徴があります。横から見てみるとレンズ保護の為か前玉のさらに前にあるカバー?にもコーティングがされていますが強化ガラスなどといった保護に適したものでもないようなので普通に汚れたりしてしまいます。コストダウンの為なのかは知りませんがこんな謎構造にした意味が分かりません。最もこの仕様にしたのは多分後述する開発元なのだとは思いますが。
この世代の後継であるKD-310Zからコニカはデジタルカメラに本気を出しOSまで自社開発してレンズはZOOM HEXANONなどとなっていきますが、どうもそれまでは煮え切らなかったのかトイデジカメを発売したと思ったらOEMなKD-300Zを発売したりと謎の行動が目立つようになります。自身が感材メーカーなのでデジタル化に消極的…なのかと思ったらインテル主導のミニチュアカード仕様デジタルカメラをいち早く発売したり、パナソニックからの供給を受けてまでQ-miniを発売したりと謎の行動が目立ちます。さすがにOEM系機種のレンズはHEXANONではなくKONICA LENSなどです。


  
電池・メモリーカードスロット 外部電源・USB端子です。メモリーカードへのアクセスランプは側面にあるUSB端子の上部に配置されているので普通に撮影していたら見えません。
外部電源端子は細めの形状でDC 3V、USB端子は現代では絶滅危惧種なヒロセ 4ピンでしょうか。ヒロセシリーズはエツミ 8ピンと比べると手に入りにくい困った規格です。


  
Konica Digital Still Camera
KONICA CORPORATION
MODEL : Digital Revio KD-210    Rated : 3.0V 2.0A 
Made in China 


上級機であるKD-300Zは中国製となっていましたがKD-210Zも中国製なのでした。後継機のKD-310Zなどコニカの本気シリーズはマレーシア製となっていますがコニカのデジタルカメラ工場はマレーシアにあったのでしょうか。
三脚穴は完全に追いやられており、仕方なく付けました感が…  外部電源の電流は2.0Aと以外に大喰いです。ニッケル水素電池を使ってみた限りではそんなに電池持ちが悪いとは感じな方tのですが。



上記画像でわかってしまっていた通り電源は単3形電池2本及びリチウム電池CR-V3となります。ニッケル水素電池を使用しても充電して長時間経過したニッケル水素電池などではない限り電池残量は満タン表示なので充電池も問題なく使えるかと思います。
ただ問題なのがメモリーカードでSDカードを使用するということで「互換性ばっちり」と思ったら、大容量SDカードに対応しない贅沢機種なのです。実際には大容量カードも1GBまでならば使えるみたいなのですが64MBを超えると全ての動作が非常に遅くなり、使いものにならなくなってしまいます。本体でフォーマットしたり、パナソニックの高速・低速SDカードの両方を試したりしましたが32MB以上のSDカードではどうしても遅くなってしまいました。32MBのSDカードを使用した際の撮影枚数は大体35mmフィルム1本分くらいなので、コニカっぽい味のある運用ができるのかもしれないですけれども。


この機種にはミノルタのDimage E203と見た目そっくりな機種がありどこかのOEM機種なのでは?と思ってはいましたが、どうやら台湾のPremier(現:鴻海精密工業 FOXCONN)のDC 2350という機種のOEMのようです。ということは当時販売されていた普通のコニカデジタルカメラはどちらもOEM機種ということになるのですが自社開発のシリーズ発売までの繋ぎのようなものだったのでしょうか。発売していた機種がどれもOEMというのは東芝でも例がありますが東芝の場合は撤退寸前のラインナップなのでまだ納得なのですが。上級機が国内メーカーOEMで普及機が台湾メーカーOEMとはある意味王道パターンです。
台湾PremierのOEMとは言っても発色などはコニカチューニングらしく青の綺麗に出る発色の良い仕上がりとなっています。京セラOEM機のKD-300Zでも京セラ発色とは全く異なる鮮やか発色にシャープネス控えめ画質となっていたので丸投げOEMというわけではなさそうです。なおPremierという名前は国内では全くといっていいほど聞きませんが有名な光学OEMメーカーらしく国内メジャーブランドでも結構な数のメーカーがエントリー機などで採用していたみたいです。例を挙げるとこのコニカ、ミノルタ、東芝、オリンパス、日立、京セラ(YASHICA)、ペンタックス(HOYA)、リコーなどでしょうか。
コニカはどうやらDIGITAL現場監督シリーズの一部機種もリコーのOEMだったりと割とおおらかだった様子。
コニカはコニカミノルタになる前でも後でも同じくPremierより供給を受けたと思われる安機種を海外限定でKonicaブランドで結構多く発売していたようなので、この機種も国内で正式に発売されたという違いはあるもののコニカとしてはそれら海外専用安物系統の一部としての製品だったのかもしれません。

Konica Digial Revio KD-210Z

メーカーKonica
KONICA CORPORATION
原産国MADE IN CHINA
発売2003/04/19
メディアSDカード/MMC (大容量は動作速度低下)
センサー195万画素 1/2.7型 CCD 原色フィルター
レンズブランドKONICA ZOOM LENS
レンズ構成不明
画像エンジン不明
手ブレ補正なし
光学ズーム3倍
電池単3形電池×2本、CR-V3、DC 3V
ファインダー光学ファインダーあり
バージョン
価格49800
その他Premier DC 2350?

ISO100相当固定
F値F:2.8(W)-F:4.6(T)
圧縮率SUEPR FINE / FINE / ECONOMY
動画AVI 最長60秒
MF不可
GPSなし
タッチパネル
容量上限TOSHIBA SD-M 256MB / Panasonic RP-SDH 512MB
カラーモード
ストロボ内蔵
ドライブ静止画/動画


(メーカーによるセールスポイント)
  1. 3倍ズームコンパクトサイズ
  2. 単3電池(2本)とリチウム電池(CR-V3)の共用化設計
  3. 省電力設計
    単3形アルカリ乾電池 2本:約 260枚、リチウム電池(CR-V3):約 1,250枚(液晶モニターOFF時、ほか弊社測定条件)
  4. 軽量 約170g(電池・メモリーカード別)
  5. 汎用性の高いSDメモリーカード対応
  6. AVI(MotionJPEG)形式動画撮影機能<最長60秒> 

     
     
    価格:100円
  7. 状態:日付リセット?
     
  8.  


0 件のコメント:

コメントを投稿

お気軽にコメントをどうぞ