2016年8月26日金曜日

FUJIFILM FINEPIX F30

 
FinePix F10にてスーパーCCDハニカムHRを採用し、高感度で最も高画質の評価を手にした富士フイルムがさらに改良して送り出したFINEPIX F30です。前機種はFinePix F11という数字だったのが一新したかったのかF30と数字が大きく進みました。基本的な仕様はF11(というよりF10)より引き継いでいますが、かなりF30にて大きく進化している機能もあります。

購入価格は某ドフのおジャンクより108円
レンズが出ている状態でジャンク籠にあったので完全にダメ元での購入でしたが意外なことに電源を入れるとレンズは引っ込み完全動作品なのでした。センサーダストが多少あったのでF31fdと同じように分解清掃しましたが。内部の構造等はFINEPIX F31fdとほとんど違いはありません。



デザインはF10シリーズの弁当箱みたいなものからずっと現代的になりました。デザイン重視なのかずっと貼り付け式のSUPER CCDロゴがエンブレムではなく印字になりましたが。このF30も銘柄表記ではFinePixという従来と同じものなのですが、表面ではFINEPIXと全て大文字な新ロゴが使われています。グリップ部に6.0MEGA PIXELS記載されている通り600万画素級で、スーパーCCDハニカムお得意のハニカム補間による高画素記録機能はありません。ハニカム補間による記録は別路線のハニカムCCDに任され、高画素記録は最期の縦型ファインピクスなFinePix F610で、高感度路線はFinePix F10でというすみわけです。
特別に高級モデルというわけでもないのにボディは全面金属製などとファインピクスの顔だけあって拘られているのではないのでしょうか。後継のF31fdではFUJIFILMロゴは新ロゴですがF30ではまだ旧ロゴとなっています。

  

背面もばっちり金属製なのです
操作系はこの頃のファインピクスUIで撮影設定は比較的快適に行えるものとなっています。本体設定についてはOKで決定を押すといちいち撮影画面まで戻ってきて再度メニューに戻らなければならないという変な仕様ですが。このUIに慣れている方は使いこなすかもしれませんが、メニューによる設定項目とFボタンによる設定項目が分かれているというUIは初見では戸惑うかもしれません。実際にはFボタンの項目は主にISO感度やカラーなどの画質・撮影設定のものでMENUの項目はその他の撮影・本体設定等とすみ分けられていて使いやすいのですが。このF30はどうも露出オーバー気味に出る癖があるようなので露出補正ボタンが独立しているのもいい感じです。

液晶モニターは2.5型 23万画素 TFTカラー液晶モニターが搭載されています。発色もそれなりに良くなめらか1/なめらか2としてfpsの設定ができるなどいい感じです。ちょうど以前のKodak easyshare mini M200が同じスペックだったので比べてみるとM200が時代が新しいだけあって発色が良いながらもカクカク表示、F30が発色はそれなりながらも「なめらか1」モードではヌルヌル表示という感想です。



天面
FinePix F30
表面のファインピクスロゴは大文字なのに天面のロゴは何故か従来通りのFとPが大文字のものでした。
モードダイヤルも搭載しており、内容はナチュラルフォトに手振れ低減、オートにマニュアル、A/Sモードと動画と充実しています。絞り値とシャッタースピードは1つずつの設定のみで2つを同時に設定するマニュアルには対応していません。それでもこのクラスのデジカメでA/Sモードがある方がすごいと思いますが。
オートモードでは露出補正すらできないようなほぼ完全自動モードですがマニュアルモードも各指定ができるオートモードといった感じなのでマニュアルが割と使いやすかったりします。



FUJINON ZOOM LENS
  3x  f=8-24mm  1:2.8-5.0

F10からF31fdまで、そしてEシリーズの一部などと広く使われたフジノンズームレンズが搭載されています。通常のコンパクトカメラのレンズユニットのようにそれなりの性能のレンズだと思ったら、マニュアルを売りにしているEシリーズにも使われているだけあってか光彩絞りで各絞り値にも対応とやけに高性能です。電源操作時のレンズ繰り出し・収納が高速な事の弊害なのかやけにセンサーダストが入る気がしますが。
採用機種揃って構成は非公開なので何枚構成なのかは分かりません。

イメージセンサーは630万画素 1/1.7型 スーパーCCD ハニカムHR 原色フィルター と大型なスーパーCCD搭載です。この大型のセンサーと画像処理により自慢の高感度高画質を実現しているのでしょう。当時では塗り絵などと言われた画質のようですが、現在の一般クラスコンパクトデジカメの画質と比較すると十分解像していると思います。
画像処理エンジンはリアルフォトエンジンIIとなります。あれだけ高感度で綺麗なのでノイズリダクションも画像処理も上手いのでしょう。



撮影時状態
電源を入れるとかなりの速さでレンズが飛び出してきます。どうやら後継のF31fdでも同じレンズが使われているようです。



xD-Picture Card  DIGITAL CAMERA  FinePix F30
FUJI PHOTO FILM CO., LTD.   MADE IN CHINA


現在ではほとんど絶滅してしまったxDピクチャーカードのロゴが…
旧社名時代のデジカメなので社名表記は富士写真フイルム株式会社で、原産国は中国です。後の安ファインピクスシリーズは一時期有名になった亜州光学に開発・製造委託されていましたが、この頃のファインピクスシリーズはまだ自社製かと。 
三脚穴は端よりに配置されていてプラスチック製です。



電池は巨大で大容量なNP-95でDC 5Vによる本体充電となります。画像の通り本体厚さのほとんどを占める程の巨大なバッテリーで、しばらく放置したりフラッシュを炊きまくって撮影してもほとんどヘタれないという驚異のタフバッテリーとなっています。そのタフさが買われたのか同形状の電池がリコーのレンズユニット交換式デジタルカメラであるGXRにも採用されました。

記録メディアは現代ではちょっと厳しいxDピクチャーカードとなります。オリンパス系のように特に容量に制限は無いみたいですが2GBまでしか存在しないうえにGBを超えると高価で低速という弱点があるのでそれをどこまで許容して使えるかですね。もっともGBクラスのxDカードは中古でも新品でもそれなりに手に入ったりしますが、数千円を掛ける価値があるかどうか…
よく比較される後継機のF31fdとの違いですが大きなものは顔認識機能で、その他はF30が露出オバー気味なプログラムだったのがF31fdで標準的な露出になった感じでしょうか。このF30では背豆だったダイナミックレンジもF31fdではある程度広くなっているようです。


  
19時近い薄暗いなかでもこの低ノイズ
さすがに増感しているのでシャープさは失われかけていますが
 
  
ダイナミックレンジが狭いといってもこれくらいには写ります
緑の発色もよさげ
 
  
リサイズしているので分からなくなっていますが高感度でも網目が分かるくらいシャープです
空はほとんと吹っ飛ばされてますが。
 
  
自動車のナンバーのみモザイク加工
高感度番長だけというわけでもなく日中でもかなり綺麗に写ります
 

マクロきれい


FUJIFILM FinePix F30
メーカーFUJIFILM
FUJI PHOTO FILM CO., LTD.
原産国MADE IN CHINA
発売
メディアxDピクチャーカード/内蔵メモリー 10MB
センサー630万画素 1/1.7型スーパーCCDハニカムHR 原色フィルター  
レンズブランドFUJINON ZOOM LENS
レンズ構成
画像エンジンリアルフォトエンジン II
手ブレ補正
光学ズーム3倍
電池NP-95
モニター2.5型 23万画素 TFTカラー液晶 60fps
ファインダー
バージョン
ボディ外装金属
価格オープン
その他

ISOAUTO/100-3200
F値F:2.8-F:5.0
圧縮率FINE/NORMAL
動画VGA
MF
GPS
タッチパネル
容量上限1GB
カラーモードノーマル/クローム/白黒
ストロボ内蔵  iフラッシュ機能
ドライブ

リンク    マイナーチェンジ→FinePix F31fd
          分解・センサー掃除


価格:108円
故障:なし
 
 


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